物価高対策として富山市が実施している「プレミアム付き商品券」。販売初日には長蛇の列ができたものの、開始から約2週間が経った現在、多くの店舗でまだ在庫が残っていることがわかった。「まだあるの?」という問い合わせが相次ぐ中、事業者は売れ残りへの不安を抱えながらも、SNS活用などで広報に力を入れていく構えだ。

CO・OPきょうどう店 富山市
CO・OPきょうどう店 富山市
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1万円で1万2000円分が買える「プレミアム率20%」の商品券

3月19日(アル・プラザ富山 富山市)
3月19日(アル・プラザ富山 富山市)

先月19日から販売が始まった富山市の「プレミアム付き商品券」は、市が国の交付金を活用して実施する物価高対策だ。市内のスーパー13事業者・計58店舗で販売されており、プレミアム率は20%。1万円を支払えば1万2000円分の商品券を受け取ることができる。

購入した商品券は、購入した同じ事業者のスーパーでのみ、5月31日まで使用可能。1回の会計あたりの購入上限は2万円だが、何度でも購入できる仕組みになっている。

発売日には約150人が列 「4割売れた」店舗の今

CO・OPきょうどう店(3月19日)
CO・OPきょうどう店(3月19日)

富山市経堂にあるCO・OPきょうどう店では、発売日に約150人の客が列を作るほどの盛況ぶりだった。しかし販売開始から2週間が経過した現在、2店舗で用意した2万セットのうち売れたのはおよそ8000セット。残りは6割ほどの約1万2000セットが手つかずのまま残っている。

とやま生活共同組合 店舗事業部の山口和人部長は現状をこう語る。

「(販売開始から)2週間くらいが経つが、4割くらい売れているので結構売れているのかなという気はする」

店内では現在もサービスカウンターで毎日販売中だ。実際に利用した客からは好意的な声も多く聞かれた。

「便利です。ちょっと買いすぎますけど」と話す客は、すでに2万円分を購入。「まだ残っているんだと思って」と追加購入を検討中だという。また別の客は「本当に助かってます。ここでは4万円(分を購入した)。でも(利用期限が)5月末までだから…」と利用期限を意識しながら計画的に使っていると話した。

一方、「そんなに買い物しないし…」と決して安くない支払額に商品券を利用しない客もいる。

「もう売り切れた」と思い込まれているケースも

在庫が残っているにもかかわらず販売が伸び悩む背景に、発売初日の売れ行きがあまりにも好調だったため、「もう売り切れた」と思い込んでいる客もいるという。

山口部長は「『まだあるの?』と(電話で問い合わせがある)。なかなか聞きにくいところもあると思うので、こちらから客に声をかけたりもしている」と話す。

とやま生活共同組合では今後、富山市と相談しながらSNSを活用した広報を行う方針だ。山口部長は「正直(売れ残りへの)不安はありますね。1人でも多く、なるべく広く手に取ってもらって使用していただきたい」と述べ、「これからお花見やゴールデンウイークなどイベントの時期になるので、その前に商品券を購入し利用いただければ嬉しい」と呼びかけた。

全体では58店舗で47万9500セット用意、市は「順調」と評価

富山市によると、25日時点で市内13事業者・58店舗に用意した47万9500セットのうち、28万3000セットが販売済み。藤井市長は1日の定例会見で、全体の約6割が売れたとして「順調」との見解を示した。

事業者によって販売状況にはばらつきもある。大手の「バロー」では一部店舗に在庫が残っており、今月17日に7店舗すべてで3000セットずつの追加販売を行う予定だ。

一方、婦中町の「スーパーフレック」では用意した1000セットがすでに完売している。「サンコー堀川本ごう店」では8割ほどが売れ、残りは約2000セットとなっている。

富山市は各家庭の状況に合わせて商品券を購入し、身近なスーパーで利用してほしいと呼びかけている。「まだあります」─在庫が残っている今こそ、購入を検討する好機かもしれない。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
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