「4月から変わる」をテーマに様々な問題を深堀しているコーナー。
今回は、松江市のガス事業民営化についてお伝えします。
担当は安部大地記者です。
安部大地記者:
松江市では、4月1日からガス事業が民営化。公営から民間の事業者に事業が引き継がれました。
新たな看板は「松江エナジープラス」。
松江市のガス事業は、兵庫県内の伊丹産業が設立した新会社に譲渡されました。松江市平成町の旧ガス局の施設を引き継いで、1日に開所式が行われました。
松江エナジープラス・倉津克典社長:
公営事業の譲り受けを以前にもやっていて、山陰地方の中核都市である今後の発展が見込まれる街であると判断してこの事業に参加した。
「松江エナジープラス」の社員は51人、このうち23人は松江市ガス局から籍を移し、これまでどおり業務にあたります。
小泉陽一キャスター:
ガス事業は民営が主流となるなか、このタイミングで民営化された背景には何があるのでしょうか?
安部大地記者:
公営のガス事業は西日本では松江市だけでした。松江市で民営化構想が最初に打ち出されたのは2001年で、一時は約70億円の負債がネックになり、県外企業の参加に地元業者から懸念が示されるなど、四半世紀を経てようやく民間への事業譲渡が実現しました。
坂西美香キャスター:
では、民営化によって何が変わるのでしょうか?
安部大地記者:
新会社の倉津社長は「サービスの多様化」を強調しています。
松江エナジープラス・倉津克典社長:
電気とガスのセット販売、電気のお客様に対する駆け付けサービス民営化したことを市民の皆さんに実感していただく、今までにないサービスを展開していきたい。
これまでの公営では法令により、ガス以外のサービスを手がけることはできませんでした。
オール電化の普及などにより、都市ガスを利用する世帯がピーク時の7割ほどに減少する中、多様なサービスを展開して、利用者のつなぎとめをねらいます。
小泉陽一キャスター:
気になるのは料金ですね。
安部大地記者:
新会社との契約では「今後5年間、現行の料金水準を上回らないこと」が盛り込まれています。
例えば、一般家庭の3月の都市ガスの平均利用料は7133円で、料金体系は新会社にそのまま引き継がれました。
松江市は今後、こうした条件が守られるのか注視するとしています。
松江市・藤原副市長:
市民の皆さんにお約束してきたこと、事業者の皆さんに約束してきたこともあるので適正に執行されるか、市としても見ていきたい。
小泉陽一キャスター:
ただ、こうした条件はあっても中東情勢の影響が長引けばどうなんでしょうか?
安部大地記者:
液化天然ガスの価格は原油価格に連動しています。
ここから民営化されても、こうした経済情勢に伴う価格変動の影響を受けますし、政府の物価高騰対策の補助金も4月からなくなります。
厳しい国際情勢が長引いた場合、原油価格の高騰に企業努力では対応しきれないケースが出てくるかも知れません。
この点でも、市がしっかりと「監視」することが求められます。