このところのガソリン価格の高騰で、移動手段を自転車に変えたという方も少なくないかもしれません。そうしたなか、4月1日から自転車の交通違反に反則金を課す、いわゆる「青切符制度」が導入されます。どういう行為が「青切符」の対象になるのか、具体的に見ていきます。

これが「青切符」。正式には「交通反則通告制度」と言い、交通違反の手続きを簡略化する仕組みです。書類が青いので「青切符」と呼ばれます。これに従って反則金を納めれば刑事手続きにならず起訴されないため、いわゆる「前科」とならずに済みます。

自動車やバイクでは既にこの制度がありますが、自転車にも導入された背景には、自転車が関連する交通事故が後を絶たない現状があるということです。

仙台南警察署 富田勲交通課長
「交通事故は減少傾向にあるんですけども、自転車の交通事故の減少率がまだまだ鈍い」

警察庁によりますと、自転車が関連する事故は全国で毎年およそ7万件と横ばいが続いていて、自転車乗車中の死亡重傷事故のうち、およそ75%が自転車側にも違反があるということです。

青切符導入を目前に、街の人は……。

街の人
「ながら運転とかイヤホンとか信号無視とかいろいろ」
「イヤホンをつけながら自転車を運転していると罰金になったりすると聞いています」
「自分が自転車に乗っているときに認識してない違反があったら、急に切符(違反)を取られたら不安ですね」

多く聞かれたのは、制度導入は知っていても、具体的な違反行為が把握しきれていないという声。対象となる行為は113もありますが、代表的な事例を見ていきます。

【違反その1:並走】

歩道を横に並んで通行する自転車。友人などと話しながらついつい……ということもありそうですが、歩行者に接触する危険性がある走り方です。反則金は3000円です。

【違反その2:踏切】

記者リポート
「自動車は踏切前で一時停止する一方で、自転車はそのまま通り過ぎていきます」

自転車は道路交通法上「軽車両」に分類され、車と同様に踏切では一時停止する必要があります。停まらずに通行すると、6000円の反則金が課される可能性があります。また、警報機が鳴っている中でスピードをあげて通過する自転車も。この場合、さらに危険ということで反則金は7000円となります。

【違反その3:ながらスマホ】

こちらの自転車はスマートフォンを操作しながら片手運転。「ながらスマホ」による事故は増加傾向で、反則金は最も高い1万2000円です。
続いては、こちら。

【ポイント1:イヤホン】

イヤホンをしながら自転車に乗る人は非常によく見かけますが、交通違反との関係では、実はケースバイケース。両耳にイヤホンを付け周囲の音が聞こえない状態は危険性が高いため、違反行為とされます。一方で、片耳の場合や骨伝導方式はどうなのかといった細かい点に明確な規定はなく、取り締まる警察官が現場の状況で危険性を判断するということです。

【ポイント2:ヘルメット】

街の人
「ヘルメットもよくわからないですけど、ヘルメット、努力義務?」

2023年4月から「努力義務」とされているヘルメット。あくまで努力義務のため青切符の対象ではありませんが、警察庁の統計では自転車事故で亡くなった人のおよそ半数が頭部を損傷しているため、自らの身を守るためには必要不可欠です。

【ポイント3:歩道】

分かりにくいのが歩道の走り方。自転車は軽車両ですので、「車道の」左側を走るのが原則です。ただし、「自転車通行可」の標識がある歩道は走行可能。また、交通量が多い道路や車道の工事中、子供(13歳未満)や高齢者(70歳以上)、自転車レーンのある所などでも歩道を走ることができます。

注意すべきは信号です。

記者リポート
「車道を走る自転車は車道の信号に従うのが原則ですが、あのような標識がある道路には注意が必要です」

歩行者・自転車専用と書かれた信号機。この場合、車道を走っていても自転車用の信号に従わないといけません。

手軽な移動手段として多くの人が利用する自転車。一方で、交通ルールの理解が曖昧なまま乗っている人も少なくないと思われますが、事故の減らない現状はそれでは済まされないことを物語っています。

仙台南警察署 富田勲交通課長
「自転車は誰でも気軽に乗れる乗り物ではあるが、交通ルールやマナーを理解していただいて守っていただいて、交通事故をなくしていただきたい」

仙台放送
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