政府による補助金再開でガソリン価格高騰に一旦は落ち着きが見られた一方で、いまだ不安定な中東情勢は農業の現場に新たな不安をもたらしています。
25日の定例会見でJA福井県五連の宮田会長は、改善が見られない中東情勢の影響について「燃料だけじゃなく、肥料などにも影響が及んでくると思う。燃料が上がれば当然、農家にとっては大きな負担になる」と言及しました。
燃料価格の上昇は、トラクターなどの運用コストに直結することに加え、原料を輸入に依存する肥料も価格の上昇は避けられない見通しです。
生産者の負担を抑えるため、JA福井県では値上がり前に肥料の確保を進めていることを明らかにしました。
一方でコメをめぐっては、別の懸念もあります。一部で指摘されている「コメ余り」による価格の低下です。宮田会長は「作柄は見込めると思っているが、これでコメ余りの状況が続くと価格が下がる恐れがある」と述べました。
コメの価格は、実際に下落局面に入っています。
農林水産省によりますと、3月9日から15日までの1週間で、全国のスーパーでの平均価格は5キロ3980円。5週連続の値下がりで約半年ぶりに4000円を下回りました。
政府は来月、備蓄米を買い入れる入札を行う予定で、市場からコメを引き取ることで、出回る量が減ることにつながりますが、これについて宮田会長はー
JA福井県五連・宮田会長:
「買い入れに協力はしていかなければならないが、それだけでコメの価格がきちんと保てるかというと、難しい」
政府の買い入れに対して宮田会長は一定の理解を示した一方で「あまり安いと難しい」と価格については、供給側の立場から一定以上の水準を求めました。
背景にはコメの在庫の積み上がりがあります。来年6月末時点のコメの民間在庫量は最大271万トンになるとの見通しも。適正とされる180万から200万トンを大きく上回る見込みで、価格下落への警戒が強まっています。
また、今年の生産量は最大732万トンと見込まれ、需要が見込まれる最大711万トンを上回っています。
※一部、記事の内容を修正しました。(25日午後10時35分)