物価高の時代に、衝撃の価格を守り続ける名古屋の老舗中華があります。ラーメン300円台、2品で600円という破格ランチの裏には、店主の徹底した工夫と「安く腹いっぱい」という信念がありました。
■驚きの激安価格の町中華
名古屋市中区、地下鉄東別院駅近くにある創業50年超の老舗中華「水月楼」。営業時間は午前11時から午後1時30分まで、ランチタイムのみです。

客:
「鶏球飯が450円です。味もおいしい」
別の客:
「ここまで安い店は、見たことない」
ご飯に唐揚げ入りの中華あんをたっぷりかけた「鶏球飯」は450円。ボリューム満点の「ヤキソバ」は400円、「チャーハン」は350円、そして「ラーメン」は300円と、驚きの価格です。

メニューは一番安くて300円、高くても450円。まるで昭和に戻ったかのような価格設定です。さらに。
客:
「2つ頼むと50円引き。チャーラーで600円は、なかなか無いですよね」
1人2品注文すると50円引き。ラーメン(300円)とチャーハン(350円)を頼めば、50円引きで600円になります。

客:
「麺ののど越しがとても良い」
別の客:
「量も多くて、こんなにコスパの良い店はない」
ランチタイムのみの営業ということもあり、連日行列ができています。

客:
「安いです。本当にやっていけるのか心配」
別の客:
「素晴らしいです。儲かっているのかな。大丈夫かな?」
■激安価格を実現させている様々な工夫
店主によると、価格は30年前から変えていないといいます。 なぜ、この価格が実現できるのでしょうか。

店主:
「ラーメンも焼きそばも五目そばも全部同じ麺。同じ鍋で同時にゆでられる。コストは下げられる」
9種類ある麺類はすべて同じ麺を使用。1つの鍋でまとめてゆでることで、水道代やガス代を節約しています。
店主:
「味付けも、チャーシュー麺も天津麺も同じ味。卵が乗るだけ。廃棄はない」

天津麺のあんは、五目そばや回鍋飯にも活用。野菜もできるだけ共通の食材を使い、仕入れを抑えながら廃棄ロスも減らしています。
■店主の思いと経営哲学
多くの客が2品以上注文するため、自然と客単価が上がる仕組みにもなっています。

常連客:
「今の時代、会計もセリフは珍しい。1000円を入れて、お釣り250円をもらう。これで完結」
店主がほぼワンオペで店を切り盛りしているため、会計もセルフサービスにしています。
店主:
「お金置きっぱなしでも怖くない。常連さんだから、信用している」

名古屋の中心部で続く激安町中華。その裏には、無駄を徹底的に省く工夫と、客への信頼がありました。
店主:
「値段を上げようとは思わない。お客さんに安く腹一杯食べてもらって、『うまい、安い、早い』です」
時代が変わっても、店主の信念は変わりません。
