イラン情勢を巡り、17日も国会で論戦が行われていましたが、アメリカは艦船の派遣要請に続き、新たな要請をしてきている状況です。
宮司愛海キャスター:
まず、17日の小泉防衛相の会見で、記者から15日に行われた日米防衛相会談について「アメリカが日本に対して有志連合への賛同を求めたのでは?」といった質問がありました。
この有志連合というのが、共通の目的を持つ有志の国々が、共同で独自の軍事行動や平和維持活動などに取り組む際の名称として使われているということなんです。これに関してアメリカメディアは15日に、「トランプ政権がホルムズ海峡で船舶を護衛する連合について、複数の国が協力することで合意し、今週中にも発表を検討している」と報じているわけです。
この有志連合への賛同要請があったのかどうかという質問に関して、17日に小泉防衛相は「相手国との関係もあることから、やり取りの逐一についてお答えすることは差し控えます。日本政府として、ホルムズ海峡をめぐる情勢については重大な関心を持って鋭意情報収集を行ってきているところですが、自衛隊の派遣につきましては何ら決まっていることはありません」と答えました。
明言は避ける形にはなりましたが、この有志連合、実はいくつか懸念もあるんです。中本智代子解説副委員長によりますと、有志連合というのは文字どおり有志による集まりですので法的根拠はありません。逆に言いますと、具体的な制限やルールもないというわけです。つまり、一度参加してしまうとトランプ大統領の言いなりになってしまう恐れがあり、抜けるのは至難の業ではないかと指摘。
さらに、アメリカ国内を見ますと、イラン情勢の長期化を受けて物価の高騰に歯止めがかからない状態になっています。ですので、トランプ大統領はこの批判をかわすためにアメリカ以外の国にも、人・物資・お金を出させているアピールをする必要がある、こういったことが背景にあるんじゃないかというご指摘です。
青井実キャスター:
山口さんに聞いていきましょう。有志連合ですけれども法的な拘束力はないということで、制限もルールもない中、日本の立ち位置、難しいですよね。
SPキャスター・山口真由氏:
トランプ政権の中にはエスカレーションに賛成する人と反対する人がいて、もし、この有志連合が反対する側がメンツを保ったままここから抜けたいというのであれば、日本はそれを後押しするのも手だと思います。ただ、その場合は必ず停戦してもらわなきゃいけない。停戦したあとの平和維持活動じゃないと、日本ができることはほとんどないというのはきちんと伝えるべきだと思います。
青井実キャスター:
そんな中、過去にも有志連合の枠組みはあったわけですよね。
宮司愛海キャスター:
2019年の話ですが、同じくホルムズ海峡でイランによるタンカーなどへの攻撃が相次いだことを受け、第1次トランプ政権の時でしたが、日本を含むヨーロッパやアジアなど60カ国以上にタンカーなどの護衛をするための有志連合を呼びかけたということがあったんですが、この時日本は参加していません。
ただ、日本独自の取り組みとして、調査・研究を目的に護衛艦などを派遣したというわけなんですが、友好関係にあるイランに配慮して、ホルムズ海峡を活動範囲から外していたということが7年前にあったということです。
青井実キャスター:
アメリカとの距離も考えながら、イランとの距離も考えながら、当時はいろいろ考えていたということですね。