結婚式といえば結婚式場で挙げるケースが一般的だが、キャンプ場やレストランなど普段は結婚式場として使われていない場所での「オリジナルウェディング」を提供するサービスがある。
そのオリジナルウエディングを大分県内で展開する企業がリンクハンズ。2代目として事業を引き継いだ式田庄作さんが展開する「場所に縛られない自由なウェディング」の形を取材した。
結婚式場ではない場所で叶えるウェディング
式田庄作さんはウェディングプランナーとして活動している。
その仕事は結婚式場ではない場所でのウェディングをプランニングする「オリジナルウエディング」だ。
――式田庄作さん「結婚式場じゃない場所で結婚式ができるようにする、大体半年ぐらい新郎新婦さんに伴走して当日を迎えられるようにさせていただくっていうのがメインの仕事になる」
普段は結婚式場ではない用途で使われていて、施設にプランナーや専門の係員がいない場所でも理想の式を実現させる。それが役割である。
カップルの個性を映し出す、思い出のウェディング
オリジナルウェディングの魅力は新郎新婦の趣味や好みに合わせた自由なプランニングが可能なこと。例えばキャンプが好きなカップルは自然に囲まれたキャンプ場で。
通常の結婚式場で派手な式、ではなく落ち着いた雰囲気で挙式したいという二人には格式ある料亭で、といったように理想の結婚式を形にできる。
サービスの提供は大分県内の提携先のレストランなどを中心に行っているほか新郎新婦の要望にも柔軟に応えている。
「二人が出会った思い出の場所で式を挙げたい」といったニーズにも耳を傾け、最適なプランを提案していく。
舞台は重要文化財・的山荘
2026年2月、大分県日出町で一組の夫婦が結婚式を挙げた。
その舞台となったのは一般的な結婚式場ではなく国の重要文化財にも指定されている日出町の「的山荘」である。
歴史ある建物が二人の門出を祝福する特別な空間となった。
このウェディング事業、元々は式田さんの両親が行っていたものだ。事業を継ぐことになった背景にはある出来事があった。
両親が会社の将来を考えていたとき、式田さんは偶然、過去の従業員が残した手紙を見つけたという。
――式田庄作さん「その当時の従業員さんがくれた手紙が残っていてそれを僕が読んで。感謝の内容が書かれてたので、いい会社なんじゃないかなと思った。だったら潰すのもったいないかなって思って、それで継ぐようにしました」
手紙に綴られた感謝の言葉が、心を動かした。
――両親「元々、私たち夫婦が後を継いでほしいという希望があったので、継いでくれるっていうことになったときにはやっぱり感謝しました。チーム一丸となってやってもらえれば、ありがたいかなと思います」
式田さんのプランニングは新郎新婦のこだわりに徹底して寄り添うスタイルだ。
的山荘での式を翌月に控えた日、新郎新婦、そしてお花屋さんと当日の飾り付けについて打ち合わせを行っていた。
今回の新郎新婦のこだわりは「和」のテイスト。
――新郎「和装に合わせて和のテイストをどうしても入れたくて。竹とか結構和のテイストで、竹をちょっと導入したいなと思って」
少人数の結婚式だからこそ、細やかな要望を形にできるオリジナルウェディングが実現する。
多くの人が結婚式場を選ぶ中で、なぜ場所に縛られないウェディングを提案するのか。
――式田庄作さん「結婚式場で結婚式するのがやっぱり知名度的に当たり前になってるので、自分たちの好きな場所、ほかの選択肢もあるんだよっていうのはやっぱりもっと知ってもらいたいなと思う」
選択肢の存在を伝えること。この場所でなら式を挙げたいという新郎新婦の思いにこたえたい「結婚式はもっと自由でいい」というのがサービスの根幹にある
そして迎えた結婚式当日。
朝から会場準備が進められ、式田さんは直前まで新郎新婦やスタッフと入念な確認を重ねる。
緊張気味の新郎新婦に優しく声をかけ、寄り添う姿があった。
会場はこだわりの竹細工や折り鶴で彩られ、和の雰囲気に満ちている。
そしてケーキカットの代わりに行われたのは「鏡開き」。
会場は笑顔と祝福に包まれ、久しぶりに集まった親族や友人たちとアットホームな雰囲気の中、開かれた。
――新婦「無事終わったっていうホット感と、みんなで分け合い合いできて、ほんと良かったなと思ってます」
2人に寄り添った自由な式を実現する式田さん。この一日が二人の未来の支えになることを願っている。
――式田庄作さん「お二人、これからがやっぱりスタートだと思うので。今から続いていく人生の中で大変なこともあると思うんですけど、今日思い出してもらえたらうれしいかなと思います」