イラン情勢の緊迫化を受け、政府は、民間企業に保有を義務付けている石油の放出に踏み切りました。
原油価格の高騰は、石油製品を多く使うクリーニング店にも暗い影を落としています。
宮城県内で49のクリーニング店を展開する「タカノ」。仙台市太白区にある工場には、多い時、1日およそ1万点の衣類が持ち込まれます。
オートランドリータカノ・生産部 阿部慎也マネージャー
「こちらのプレス機やアイロン、乾燥機などの熱源を作るために重油が使われています」
Qほぼすべてに使っている?
「ほぼほぼすべてですね。熱を加えるすべてに重油を使っています」
こちらの工場では1日に1000リットルほどの重油が使われています。
資源エネルギー庁によりますと、東北地方の重油の価格は、10年前の2016年には1リットルあたり50円前後でしたが、円安などを背景に徐々に値上がりし、今年1月の時点では97.7円と、ほぼ2倍になりました。
実際にこちらの工場でも今月に入り重油の取引先から、6%の値上げを提示されたそうです。しかし、この値上げは、現在のイラン情勢の緊迫化を、反映したものではないといい、今後、さらなる影響が懸念されます。
また、重油以外にも…
オートランドリータカノ・生産部 阿部慎也マネージャー
「こちらは大型の洗濯機でご家庭の水で洗う洗濯機とは違いまして石油系溶剤を用いてまして今流れている液体はすべて石油からできています。洗剤も同じく石油からできています」
水に弱いウールやシルク製の、衣類に使用する溶剤や洗剤、そのほかにもハンガーや洗い終わったものを包むビニールも、すべて石油製品…。
会社では、企業努力を重ねていますが、人件費の高騰も重なり、3月から2.5パーセントの値上げに踏み切りました。
しかし、増えたコストを考えると十分とは言えず、影響が長引けばさらなら値上げを検討せざるを得ないと話します。
オートランドリータカノ・生産部 阿部慎也マネージャー
「値上げは極力、企業努力で頑張ってカバーしていきたいというのはあるんですが、今後の状況では値上げをせざるをえない場合もあるかもしれないので衣替えのシーズンですからできるだけ早めにクリーニングを済ませて頂いて利用していただくのがいかなと思います」
ガソリン価格について、政府は小売価格を1リットルあたり170円程度に抑える措置を、3月19日の出荷分から実施することにしています。
暮らしへの影響をどう抑えられるかが焦点です。