三重・鈴鹿サーキットの近くに誕生した、魚が主役の食堂「杉マル」。42年腕を磨いた店主が厳選する魚介たっぷりの海鮮丼や名物ダブルエビフライに込められた、親子の思いに迫ります。

■魚のプロが腕を振るう評判の食堂

鈴鹿サーキット近くに、2025年8月オープンした「まちのお魚屋さん 杉マル」。

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客:
「新鮮ですごくおいしい」
別の客:
「ボリュームがあっておいしい」

店主の杉中広和さん(56)は、料理人一筋42年。毎朝市場に足を運び、自らの目で確かめた魚だけを仕入れます。納得できる魚がなければ作らないという煮付け。この日は、北陸産のサバを使用しました。

広和さん:
「酒とみりんでアルコールを飛ばす。煮魚のコツは難しい。少し甘いくらいがいい」

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味付けは酒、みりん、砂糖、しょうゆと基本はシンプルですが、決め手は配分です。素材を見極め、後は経験が味わいを深めます。

料亭仕込みの見た目にもこだわる「サバ煮付けとミニお造り定食」(1830円)は、運が良ければ口に出来る逸品です。そして一番人気は、仕入れたばかりの魚をふんだんに使う「店主の気まぐれ海鮮丼(大)」(2000円)。

客:
「お刺身が本当に新鮮」

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この日はマグロ、サーモン、生がおいしいソデイカ(タルイカ)、マグロのたたき、旬の寒ブリ、大ぶりな赤エビまで。内容は仕入れ次第で変わります。魚のプロが自信をもって提供する一杯です。

■名物ダブルエビフライ

一方、妻の珠巳さん(54)が担当するのはご飯と揚げ物。家庭料理が得意な珠巳さんの自慢は、エビフライです。

客:
「プリプリでびっくりしました」
別の客:
「サクサクでおいしいです」

一見普通に見えて、実は尻尾が2つ。ブラックタイガー2尾を1本にまとめた「ダブルエビフライ」です。

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広和さん:
「2本にした方が食べ応えある。ただ、パン粉をつけるのは難しい」

崩れないよう、パン粉を2度しっかりまとわせます。

広和さん:
「料理は進化していますから。お客さんの舌や目が肥えていますので、それについていかないと」

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ブラックタイガー4尾分を使う「サクサクダブルエビフライとミニお造り定食」(1950円)は、開業時の目玉メニューとして誕生しました。

■家族で挑む新たな人生

開業のきっかけは、長男・仁さんからの提案でした。

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広和さん:
「息子がこういう店をやりたいと。なら応援しようかと」

現在、仁さんは平日はゴミ収集会社で働きながら、2つのパーソナルジムを経営。休みの日に店を手伝っています。

仁さん:
「小さい頃、親父の料理が本当においしくて。店をやるなら、浮かんだのが親父の料理を出す店でした。当時親父とお袋で居酒屋をやっていましたが、手伝ってもらえないかと話をしました」

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広和さん:
「最終的には家族でやりたいという志がありました」
珠巳さん:
「とまどいはありましたけど、これが最後のチャンスかなと」

話が決まると、仁さんが銀行融資などで資金を工面。開業にこぎ着けました。

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常連客:
「前にやっていた海鮮居酒屋によく行っていたので」
別の常連客:
「もともと板前さんをされていたので」

広和さんの味を求め、居酒屋時代の常連客も来店。口コミで評判が広がり、順風満帆のスタートを切りました。

珠巳さん:
「みんなに愛される店にしていけるように」
広和さん:
「お客さんに満足してもらえれば」
仁さん:
「親父とお袋が笑顔で働けて、お客様も笑顔で“おいしかった”と帰っていただける店を目指しています」

父の味を未来へつなぐために。家族で歩む新たな挑戦が、鈴鹿の地で始まっています。

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