空港で自撮りする女。
経営している会社の忘年会では笑顔で踊り、自分のSNSには成功者をアピールするかのように数々の写真を投稿していましたが、先週、警視庁に逮捕されました。
ピンクの髪を三つ編みにしているのが、中国人向けツアー会社の社長・坂川馨容疑者(56)。
夫で役員のモン・イ容疑者(53)とともに、雇用調整助成金約1億1000万円を不正に受給した疑いが持たれています。
10日午後3時半ごろ、坂川容疑者が経営する会社の入り口はシャッターが下りていました。
警視庁によると、2人は2022年に新型コロナの影響で実際には存在しない社員にも休業手当を支払ったと嘘の申請。
このような手口で2人が不正に受給した金額は、合わせて6億円以上に上るとみられています。
その生活ぶりは、リゾート地でのバカンスや銀座での高額ショッピング、さらには、「スペシャルエイジングケア点滴。これでコロナに負けないよ」とコメントした自撮り映像も。
「コロナに負けない」と語っていた本人が、コロナの助成金を不正に受け取っていたのです。
女社長が経営する旅行会社の従業員がFNNの取材に答えました。
旅行会社の従業員:
助成金制度を知り、申請してお金が入ってくるようになってからは、結構いい車を買ったりとかはありました。社長室のガラスケースの中にルイ・ヴィトンのかばんとかあったりはします。
セレブな生活の一方、会社の資金繰りは悪化。
旅行会社の従業員:
支払いがまったくできていません。(取引)業者への支払いも滞っていて、連絡を入れました。
警視庁の家宅捜索が行われた2月10月以降、坂川容疑者と連絡が取れなくなり、3月5日に支払われるはずだった社員への給料も支払われていないといいます。
だまし取った金は高級車や都内のマンション、さらには山梨県にある750坪の土地の支払いなど、派手な投資に消えたとみられています。
その山梨県で富士山に近い場所にあるのは、坂川容疑者が経営していたとみられる宿泊施設。
SNSでは、中国人観光客に向けて「富士山が見えるホテル」としてアピールしていましたが、2月ごろから客足が激減。
10日も、ひっそりと静まり返っていました。
近隣住民:
春節のころには1日何組も通っていたのが1組2組くらいになって、ここ直近ではほとんどいなかった。(Q.客足は?)2月は完全に落ちてましたね。
旅行会社や宿泊施設など、さまざまな事業を手がけていたという坂川容疑者。
SNSを見ると、飲食店でのイベントや薬局のオープン、土産物店の宣伝など、幅広い事業に関わっていたことが確認できます。
全国で相次ぐ雇用調整助成金の不正受給。
その数は累計1889件で、総額は613億円超え。
今回の事件も氷山の一角といえそうです。
警視庁の取り調べに対し、坂川容疑者は「当時は不正だと思っていなかった」と容疑を否認。
捜査はさらなる余罪の追及に進んでいます。