韓国での生活を経て帰郷し、2月に秋田市で県産食材を使った料理が楽しめる店を開いた女性がいます。地域ににぎわいを取り戻したいと奮闘する姿を取材しました。
秋田市の官庁街、県庁に隣り合わせたビルの地下1階に2月2日にオープンしたのが「甚兵衛」です。店主は秋田・仙北市出身の小林瑞季さん(29)です。
小林さんは16歳の時に韓国に移住し、10年にわたり国外での生活を体験したあと帰国。岩手や青森での生活を経て、2025年10月に12年ぶりに秋田にUターンしてきました。
現在は夫とともに0歳から7歳まで3人の育児に追われながら店を切り盛りしています。
帰ってきてまだ4カ月ですが、地元秋田の良さを感じていると言います。
甚兵衛・小林瑞季さん:
「韓国の人も情に厚くて、その部分も感じていたが、それが秋田の人と似ている。あったかさ。秋田の人は県外の人に比べて情があると思う」
料理は飲食店で働きながら独学で習得していったという小林さん。
昼は、親戚の農家から仕入れる仙北市産のコメをたくさん食べてもらおうとごはんに合うおかず、豚ホルモンの味噌煮込み「どて煮」をメインにした定食を提供。
そして夜は、手作りのお総菜でお酒を飲める料理店として営業しています。
店のコンセプトは「県産食材をふんだんに使い、誰もが満腹になれる料理店」です。
甚兵衛・小林瑞季さん:
「まず量。腹いっぺ、おなかいっぱい食べてもらえたらうれしいし、『足りね』とか『もったいね』というのが自分もすごく嫌な性分があって、本当に心から満足してもらえる量。味はもちろん色々勉強してきたので、おいしく食べてもらいたくて勉強して作っている」
そんな甚兵衛のおすすめメニューをいただきました。
竹島知郁アナウンサー:
「甚兵衛のおすすめはホルモンを使った料理です。昼はどて煮、そして夜は『締めのカレー』に使われています。濃厚ですね。カレーはかなりスパイシーですが、豚ホルモンの甘みが加わってとてもおいしいです。仙北市の精肉店から取り寄せたホルモンを使っているということですが、これがあれば、締めではなく、さらにビールが進んじゃいそうです」
夜の営業は20日からスタートさせていて、取材日が初日。小林さんも少し緊張した様子で準備を進めていました。
夜は大皿に作られたお総菜がたっぷりと用意されているほか、秋田の地酒なども様々な種類が用意されていて、どれも定額5800円で食べ放題・飲み放題です。
訪れた客の反応も「おいしい。お酒に合う味」と好評のようです。
官庁街に灯った新しい店の明かり。小林さんはこの店をきっかけに、秋田市山王地区に自分と同じような若手の飲食店経営者が出てきてほしいと話します。
甚兵衛・小林瑞季さん:
「山王も飲食店がなくなってきているが、山王を自分と同じ世代の人が盛り上げてくれたらいい。同じ世代の人たちが、これからの秋田の未来だと思う」
飲食店を中心に街に新たなにぎわいを。小林さんの挑戦は始まったばかりです。