鹿児島県伊佐市で2月23日、なんと101歳の誕生日を迎えた男性が、特別な気持ちで登山に臨んだ。日課として続けている山登りで、山頂では仲間たちが長寿を祝い、感動的な誕生日を演出した。
101歳でも衰えない健脚ぶり
伊佐市大口にある標高404メートルの鳥神岡。23日の朝、登山口に現れたのは大久保利成さん。この日、101歳になった。大久保さんを慕う仲間たちとお祝いの山登りに向かう。
「きょうが誕生日?」「はい」「おいくつになられたんですか?」「101歳」
大久保さんは2本のつえを使い、ペースを崩すことなく歩みを進める。戦後のシベリア抑留を経て、故郷の伊佐市で農業を営んでいた大久保さんが本格的に登山を始めたのは70代になってからだった。

九州百名山を制覇した登山歴
九州百名山を制覇するなど、全国の山々に挑み続けてきた大久保さん。100歳の2025年も霧島の韓国岳に登頂するという驚異的な記録を持つ。衰えを知らない健脚ぶりだが、現在は地元の鳥神岡と高熊山を交互に登ることを日課にしているという。

すっかり常連となった大久保さん。7合目の案内表示には仲間たちが描いた似顔絵まで飾られている。長男の和則さんは「尊敬に値するというか、長生きしてくれてありがたい」と父親への思いを語る。

山頂での感動的な誕生日祝い
「これもみんなのおかげさまで、こうしてみんなが声をかけてくれると疲れも忘れてしまう」と話す大久保さん。ロープ伝いに登る場所や険しい岩場などいくつかの難所を越え、約1時間。標高404メートルの山頂に到着すると、待っていたのは心温まる光景だった。
「大久保さーん、101歳誕生日おめでとうございます」
「どうもありがとうございます」
「♪ハッピーバースデートゥーユー」
鹿児島市や鹿屋市などからも登山仲間が駆けつけ、大久保さんを祝福した。大口盆地を見下ろす絶景の中、大久保さんは笑顔で応えていた。

地元の山への愛着と感謝の気持ち
「本当、感謝、口に表せないくらい。みんながこうして祝ってくださって、達成感が一番。きょうも登れたという。年を取ってもう他の山には登れないから何より地元の山が今、いいです」

大久保さんの言葉からは、仲間への深い感謝と地元の山への愛着が伝わってくる。けがや病気がなければ登山を続けると話す大久保さん。まだまだ元気に山を登る姿が見られそうだ。
101歳という年齢を感じさせない健脚ぶりと、地域の仲間たちに支えられた温かい交流。大久保さんの誕生日登山は、高齢化が進む地域社会において、年齢を重ねても生き生きと活動を続けることの素晴らしさを示している。
「大久保さん101歳誕生日おめでとう」
仲間たちの祝福の声が、伊佐市の山々に響いた特別な一日となった。
(動画で見る▶「101歳で山頂へ」 日課の登山が教える“長生きの秘訣”、鹿児島の大久保さんが祝う誕生日)
