市街地などでのクマによる人身被害が相次いだことを受け、国は“保護”を重視する従来の指針を転換する方針です。都道府県向けのガイドラインの改定案には、クマの個体数管理を強化する考えが新たに取り入れられました。
環境省によりますと、秋田県内で2025年4月から12月までに寄せられたクマの出没に関する情報は1万3000件を超えました。人身被害が過去最悪となった2023年度をはるかに上回っています。
また、2025年の1年間に県内ではクマに襲われるなどして4人が亡くなり、63人がけがをしました。被害のほとんどが市街地など私たちの生活圏で発生しています。
こうしたことを受け、環境省は都道府県に向けたクマに関するガイドラインの改定案を公表しました。
これまでクマは「保護対象」とされてきましたが、改定案では、個体数の管理強化に移行する考えが新たに盛り込まれました。
また、人とクマのすみ分けを図るゾーニングも見直されました。
市街地など人の居住区である「排除地域」と農地などの「防除地域」を「排除エリア」にまとめます。「排除エリア」の周辺には、クマの定着や侵入防止のための「管理強化エリア」を設定し、積極的な捕獲を推進するということです。
なお環境省は、クマを取り巻く情勢の変化などで見直す必要があるとして、ガイドラインをおおむね5年ごとに改定しています。