「こんなに早かったら、どう対応したらいいのか」。南海トラフ巨大地震の発生に備え、愛媛県の独自の被害想定が見直され16日に公表されました。県内の市と町の中で最も死者が多いとされたのが西条市。特に海抜が低い所は浸水が短時間で起こるとされ、住民たちはショックを受けています。

今回の被害想定の見直しで最も被害が大きいとされた西条市。最大震度は7。東予港では地震の発生から7時間40分後、津波の最大の水位が3.4メートルになると予想されています。また全壊、焼失する建物は2万3647棟。死者は愛媛県内の市と町で最も多い3214人と、甚大な被害が想定されています。

なかでも避難に懸念があるのが、市内の「海抜ゼロメートル地帯」での浸水被害です。

禎瑞地区に住む杉本真吾さん:
「うわ、すごいね。これヤバいというのは想定しとったけど、こんなに早かったらどう対応したらいいのか」

玉津校区連合自治会・藤田友明会長:
「こんなに早くなるん…。津波が来るのは何時間後というか5~6時間という話は聞いてるけど、この浸水は全然待ったなしなんですね」

愛媛県の地震発生直後からの浸水被害をシミュレーションでは、西条市沿岸部には中心部の禎瑞地区や西部の大新田地区、東部の玉津地区など海抜0メートルに相当する平野部が多く広がっています。

このエリアで想定されるのが、津波が来る前、地震が発生してから1分未満での浸水です。その原因は、巨大地震による沿岸部の堤防の破壊。地震発生直後から海水が流れ込んで浸水が始まり、禎瑞地区では約25分後には深さ1メートル以上に。「ほとんどの人が身動きが取れなくなる」とされる深さです。

杉本真吾さん:
「これ来る時間帯によっては避難なんかは無理じゃわ、コレ。本当に全戸にやっぱりライフジャケットなり浮き輪なり、パッと(装着)できるようなものがないと、車とか歩いて避難しよる時間がないね」

沿岸部では約1時間後に「2階の軒下まで浸かる」深さ3メートル以上に。5時間後には平野部のほとんどで1~3メートル以上の海水が流入するとされています。

市内東部にある玉津地区の藤田自治会長もショックを隠せません。

玉津校区連合自治会・藤田友明会長:
「私らのところは内部(からの浸水の)方が多いですね。人が住んでいるところで多いのは、玉津とあと船屋がすごいなこれは。」

玉津地区でも、防災訓練や小学校と連携した防災マップの作成などを行っているものの、藤田さんは地域ごとの防災意識に温度差があると感じています。

藤田友明会長:
「(防災の)意識をどこまで上げられるかなというのがありますから、私も連合自治会長になって4年目なんですけども、今一つ(地域全体で)乗り切れてないというのが正直な思いがあります。できるだけ意識を高めたい」

西条市も海抜表示板の設置や防災出前講座のほか、3階建て以上の市内20カ所のホテルやマンションなどと、避難指定ビルの協定を結んでいます。

ターミナルホテル東予・森仁志社長:
「2階と2階にあるレストラン、その上の客室の廊下等を避難場所として解放いたしましす、時間常駐のスタッフがおりますから、どの時間にもし地震が起こったとしても、みなさまを誘導することができると思います」

西条市危機管理課・玉井秀幸課長:
「今回、愛媛県が地震に対する被害想定調査結果を公表いたしましたけれども、改めて西条市が、地震に伴う被害の連鎖に見舞われる可能性が高い地域であることを認識していただきたい」

今後30年以内に起こる確率が60%から90%以上とされる南海トラフ巨大地震。自分たちの住む地域のリスクを知り、避難経路や方法など自助の備えを改めて見直す必要があります。

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テレビ愛媛
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