ミラノ・コルティナオリンピックのフィギュアスケート男子SPでは、鍵山優真選手が2位発進しました。逆転金メダルを目指す鍵山選手ですが、その足元で支えているのが、「名古屋の技術力」です。
■なぜ工場がブレードを…キッカケは小塚さんの来社
フィギュアスケートで、選手と氷上を繋ぐ「ブレード」。主に自動車部品を作る金型を製造している、名古屋市緑区の『山一ハガネ』が手掛けています。
キッカケは2012年、小塚崇彦さんの来社だということです。
寺西基治社長:
「2012年に小塚選手が足形をとるために来社されまして、ちょうど持っていたスケートシューズを見て、一見すると普通のレンタルシューズのように、錆びていてボロボロで曲がっていて…」
フィギュアスケートでは3回転から4回転時代へ。その分、ブレードへの負荷も増し、折れる・曲がる・錆びるなど多くの悩みがありました。
寺西社長:
「われわれは色々な用途に応じて色々な鋼を扱っていますので、『うちの材料を使えば、いいのができるかもね』という話をしたら、小塚選手の目がパッと開いて『え!やっていただけますか?』という話になって」
■選手の悩みを技術力で解消した『YS BLADES』
当時、中心となってブレードの開発に携わった石川貴規さんが見せてくれたのは、重さ約10キロの特殊鋼という材料です。熱処理を施して、一般的な鉄とは違う硬さや粘りが生まれるといいます。
石川さん:
「3ピースでエッジ部分とベース部分をくっつけると、そこの部分で材質も違いますし、材質が違うからこそ曲がる。あとは、溶接をするのでズレが出るんですよね。なので同じブレードを買っても、同じ状況で選手の方が使えないということもあって」
フィギュア選手の悩みの種となっていた、溶接などによるズレを何とかしたいということで、10キロの特殊鋼からおよそ300グラムまで削り出し、『YS BLADES(ワイエス ブレード)』を完成させました。
材料の硬さと粘り強さに加え、寸分の狂いのない一体型のブレード。現在、団体でも大活躍した鍵山選手や、りくりゅうペアなどが使用しています。
石川さん:
「木原さんはペアということで、三浦さんを持ち上げたりするので、結構負荷がかかるんですよね。体形も大きく負荷が大きいので、曲がったりということが頻繁にあった。(相談に来た)最初から本当に困っていたので、うちのブレードに変えて改善されてすごくよかった」
名古屋発のブレードとともに個人でもメダル獲得へ、選手の足元にも注目です。
