このままでは限界!愛媛の世界的な観光地「ネコの楽園」で何が?島民が下したある“決断”【愛媛発】

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  • 外国人観光客も多く訪れる「ネコの楽園」で不妊手術
  • 島民9人全員が高齢者…過疎化も進む中での“決断”
  • 1日に172匹を不妊手術…島民の思いは?

島民9人に対しネコ100匹以上…「ネコの楽園」で不妊手術

海外からも多くの観光客が訪れ、「ネコの楽園」として知られる愛媛・大洲市の青島。
島民わずか9人に対し、100匹を超えるネコが暮らすこの島で、すべてのネコに不妊手術を行うことを島の人たちは決めた。
島民は一体なぜ、ネコの不妊手術を決断したのか…

大洲市長浜町の沖合に浮かぶ青島の島民はわずか9人。
宿泊施設はおろか自動販売機もないこの島に住み着く猫は100匹以上だ。

5年前にネコの楽園としてブレイクし、世界中から観光客が訪れるようになった青島だが、これまでネコの世話をしてきた島民はある大きな決断を下していた。

10月2日、20人を超える一団が島にやってきた。
持ち込まれたのは大量のケージ。その数およそ130個。

高齢化と過疎化が進む中…島民が“決断”

公益財団法人どうぶつ基金・佐上邦久理事長:
3日間の間にすべてのネコを不妊手術するということで、大体130~140匹の未手術のネコを手術してしまう計画です。

「ネコの楽園」が下した決断…、それは島のすべてのネコに不妊手術を行うということ。

ネコの世話をしている島民(68):
今年また2人くらい(島を)出る。1人はもう出ていて、また(もう1人)出るとなったら、当にこの人数だけで、ネコに餌をやり続けることは困難。だから3、4年前とは(状況が)違ってきました。

ネコの世話をしている68歳の女性

5年前、島には16人が暮らしていたが、今では9人…。全員が高齢者だ。

高齢化と過疎化が進む中、青島ではこれまで数十匹のネコに不妊手術を行ってきた。
しかし、ネコの数は減ることはなく、この日を迎えたのだ。

今回、不妊手術を行うどうぶつ基金は、殺処分される犬や猫をなくそうと設立された団体で、全国で年間2万匹を超える不妊手術を無料で行っている。

捕獲を始めて分かったのは、島民の想像をはるかに超える数までネコが増えていたということ。
その数は推定で200数十匹にも上るというのだ。

翌日、3人の獣医による不妊手術が始まった。
雄ネコは1分程度、雌ネコは15分程度で手術が終わる。

手術の終わったネコは経過を観察しながら、麻酔から完全に覚めるまでスタッフが見守る。

不妊手術は1日で172匹にも…島民の思いは?

この日手術を行ったのは172匹(雄97匹・雌75匹)
獣医3人だけでこれだけの手術を1日で行うのは初めての経験だったという。

翌朝6時、獣医がネコの状態を確認した後、すべてのネコがケージから解き放たれた。

再び島にいつもの光景が戻った…。

島民の男性(68):
(ネコは)放っといたほうがいいんじゃないかと。これだけの金をかけて手間かけてっていうのはあるけど、やっぱり自分たちがここにいなくなった時を考えると、やっぱりそう(放っとけ)いうのもいけないのかなと思うだけ…。

ネコの世話をしている島民(68)
今はもう自然にしていったら一番いい、ネコも人も。普通の生活をネコと一緒にこの何年かできたらいいと思ってる。

いつかはこの島を離れることになるであろう島民と、人に頼らないと生きていけないネコたち。
青島が下した決断は、私たち人間と動物とのかかわり方を改めて問いかけているのかもしれない。

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