いまさら聞けない沖縄県知事選と基地問題

注目の沖縄県知事選 見どころナビ①

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  • 翁長知事亡き後、普天間基地問題の行方は?
  • 基地問題は2009年 民主党の鳩山政権で大きな転機を迎えた。
  • 辺野古移設を明言しない佐喜真候補、法的措置に打つ手のない玉城候補…

最新の調査では「接戦」

9月30日(日)に投開票日を迎える注目の沖縄県知事選挙
本土復帰後13回目となる今回の沖縄県知事選挙。
歴史的にも幾度となく基地問題や経済振興など争点に、保守と革新が熾烈な選挙戦を繰り返してきた。今回も前宜野湾市長の佐喜真淳氏と、前衆議院議員の玉城デニー氏の事実上の一騎打ちで激しい選挙戦が繰り広げられている。

8月の翁長知事の死去を受け、行われる今回の県知事選挙。
命がけで辺野古移設反対を訴えてきた翁長知事の亡き後の選挙ということもあり全国的に注目が集まっている。今回も大きな争点の一つである普天間基地の移設問題。
この問題が初めて浮上したのは1998年の大田昌秀氏と稲嶺恵一氏が争った県知事選挙に遡る。

この選挙では、普天間基地の返還の条件が「県内の移設」とされたことに当時の大田知事は明確に反対を主張した。対する稲嶺恵一氏は「辺野古への軍民共用空港の建設」を訴えた。

結果は「辺野古への軍民共用空港の建設」を訴えた稲嶺氏が大田氏を退け勝利。この1998年の選挙以降、沖縄県知事選挙では「保守」陣営の普天間基地の辺野古移設容認と「革新」陣営の県外移設と対立が最大の争点となっていった。

民主党政権で大きな転機

基地移設を巡り大きな転機を迎えたのが2009年の民主党政権の誕生だ。

当時の鳩山首相が普天間の移設先を「最低でも県外」としたことに、これまで辺野古移設を容認していた保守陣営にも変化が見られた。
2010年の知事選では保守系・現職の仲井真氏が日米合意の見直しと「県外移設」を訴え当選。
当時、那覇市長だった翁長雄志氏は仲井真氏が「県外移設」を公約に掲げることを条件に仲井真氏の選挙参謀として陣頭指揮を執っていた。

しかしその3年後、政府から3000億円を超える沖縄の振興予算の確約を得た仲井真氏は、名護市辺野古の埋め立てを承認。これに反発した翁長氏は仲井真氏と袂を分かち一部の保守層や経済界、それに革新勢力を率いて新たな政治勢力である「オール沖縄」を構築した。

2014年の県知事選では保守中道から革新まで、幅広い層から支持を集めた翁長氏が仲井真氏に10万票の大差をつけ勝利。沖縄の政局に新たな潮流が生まれた。

返還合意から20年 進展しない基地問題

返還合意から20年を以上が経過しても一向に進展しない普天間基地の移設問題。今回の選挙でも最大の争点となっている。

佐喜真候補を支援する政府与党は辺野古移設を普天間基地返還の条件としている。

しかし佐喜真氏は辺野古への移設計画への賛否を明らかにせず、普天間基地の返還を訴える。
返還合意から20年以上停滞する普天間基地の早期の移設を実現すると訴える一方、辺野古移設については触れていないのだ。

告示前に行われた討論会でも、基地の固定化を防ぐために辺野古移設は反対しないのか?と問われた佐喜真氏は
「単純化された二者択一というのは、なかなか厳しいのが基地問題」と答えるに留まった。

一方、翁長知事の遺志を継ぐ、玉城デニー氏は
「イデオロギーよりアイデンティティを大事にしよう」という翁長知事の言葉を引き継ぎ、辺野古に基地は造らせないと訴える。辺野古移設を阻止すると強調する玉城候補。しかし県は“最後の切り札”ともいえる「埋め立て承認の撤回」をすでに行使しており、国が法廷闘争に持ち込んだ場合、有効な新たな戦術は見えていない。

基地問題に対する両者の議論が、かみ合わないまま進む今回の選挙戦。
持論を展開するだけでなく有権者の判断材料を明確に示すことが求められそうだ。

このほか沖縄県知事選挙には渡口初美候補と兼島俊候補も立候補している。
注目の投開票は9月30(日)日曜日に行われる。

■当日 夜7時55分より沖縄テレビでは開票速報特番「県民の選択!」をライブ配信予定
https://www.fnn.jp/live/1

■沖縄県知事選 リアルタイム開票速報は
https://www.otv.co.jp/


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