「見逃せない大きな問題が起きている」と強い不満

歴史的にみても国際法に照らしても我が国固有の領土で、韓国が不法占拠している島根県の竹島について、今、大きな問題が起きている。
韓国国会で教育文化体育観光委員長を務める、柳成葉議員が9日、委員会所属の議員らと16日に竹島に上陸する計画を明らかにしたのだ。

自民党の領土に関する特命委員会(新藤義孝・委員長)は10日、緊急総会を開催した。
新藤委員長は冒頭の挨拶で「見逃せない大きな問題が起きている」と強い不満を表明し、韓国の国会議員らによる竹島上陸計画を「極めて遺憾だ。強く抗議するとともにぜひ中止してもらいたい」と訴えた。

自民・領土に関する特命委の新藤義孝委員長
自民・領土に関する特命委の新藤義孝委員長
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韓国の“暴挙”に「極めて遺憾だ!」

新藤氏は同時に、北朝鮮をめぐり国際社会が連携し、日米韓の協力も非常に重要な局面である中での「暴挙」とも呼べる韓国側の計画について、10日から韓国を訪問する河野大臣に党の決議を体して外交交渉にあたってほしいとの考えを示した。

また、総会に出席した佐藤正久外務副大臣も韓国側の行動について「このような動きは竹島の領有権に関する我が国の立場に関して絶対に受け入れることはできない。極めて遺憾だ」と怒りの声を挙げ、政府として韓国側に遺憾の意を伝えたと強調した。

緊急総会に出席する佐藤外務副大臣ら
緊急総会に出席する佐藤外務副大臣ら

緊急総会では「韓国国会議員団の上陸計画を断じて容認せず、強く抗議する。仮に上陸が実行された場合、日韓関係に与える影響は極めて重大であり、朝鮮半島情勢を巡り日米韓の連携が求められる中、深刻な憂慮と懸念を表明する」とした上で、
「河野大臣から韓国政府に対して、厳重な抗議を行うとともに、上陸計画の中止を強く要求するよう要望する」とした決議を採択し、決議文を訪韓する河野大臣に渡すよう佐藤外務副大臣に託した。

自民・領土特命委員会が取りまとめた緊急決議文

佐藤外務副大臣に託した緊急決議文
佐藤外務副大臣に託した緊急決議文

新藤氏は記者団に「朝鮮半島が非常に緊迫の度合いを増している中で、私たち(日韓)は緊密な連携をしなければいけない。日本としても韓国に対して様々な支援、協議をしなければいけない。こういう対応をしてきている矢先に、信頼を裏切るようなこと、関係を損ねるような行為が行われることは極めて遺憾だ。(韓国国会議員団の)政治判断を疑う。」と訴えた。

【フジテレビ政治部 平河キャップ 中西孝介】

中西孝介
中西孝介

FNNワシントン特派員
1984年静岡県生まれ。2010年から政治部で首相官邸、自民党、公明党などを担当。
清和政策研究会(安倍派)の担当を長く務め、FNN選挙本部事務局も担当。2016年~19年に与党担当キャップ。
政治取材は10年以上。東日本大震災の現地取材も行う。
2019年から「Live News days」「イット!」プログラムディレクター。「Live選挙サンデー2022」のプログラムディレクター。
2021年から現職。2024年米国大統領選挙、日米外交、米中対立、移民・治安問題を取材。安全保障問題として未確認飛行物体(UFO)に関連した取材も行っている。