「韓国人による日韓比較論」初期にもそんな話を本に書いたりしましたが、2月にブログを書いている時期は、処理水などが騒がれていたこともあり、「そこまで嫌いなら、なぜ日本に来るのか?」という長年の疑問について、改めて検索をかけてみました。
私はこうした検索をする場合、相応のキーワードとともに「心理」という言葉を混ぜて検索をかけます。
「それとこれとは別」と怒る
すると、ネットの掲示板などあまり目立たないところでの話ではありますが、私が書いていることとまったく同様の話が書いてあったりしました。
つまり、「日本に行ってきた人たちの反応」について、疑問を提起する趣旨です。
「いつもは日本についてはひどいことばかり話しているのに、なんで日本旅行に行ってくると、日本に行ってきたと自慢ばかりするのか、わけがわからない」、「友だちと日本旅行に行ってきたけど(※自分は十分楽しめたとしながら)、一緒に行った人は、日本でいろいろ楽しみながらもずっと日本社会について文句を言っていた。本当に気まずい。いったいなにがどうしたというのか」といった話です。

そして、いくつかの書き込みに共通する内容として、「なぜ嫌いだと言いながら日本に行くのか?」「十分楽しいのになんでそんなに文句ばかり言うのか?」と本人に聞いてみても、「それとこれとは別だからに決まっているだろう」と、その相手は「怒る(話を切る、大声を出すなど)」というのです。
それ以上は話せる雰囲気ではなくなり、さすがに面と向かってはそれ以上言えなかった…と。
「自分以外は悪で、自分は正しい」
こうした矛盾や破綻、ならびに都合のよさを含んだものが、私が「2030」の持っている価値観のひとつに挙げた「選択的」のネガティブな側面であり、これは多様性や個人主義とはまったくかけ離れたものです。
こうした都合のよさはポリティカル・コレクトネスに関しても同様で、それゆえ公正というより「自分以外は悪で、自分は正しい」という自己正当化による新たな対立へと発展してしまう傾向があります。

シンシアリー(SincereLEE)
1970年代、韓国生まれ、韓国育ちの生粋の韓国人。歯科医院を休業し、2017年春より日本へ移住。2023年帰化。母から日韓併合時代に学んだ日本語を教えられ、子供のころから日本の雑誌やアニメで日本語に親しんできた。韓国の反日思想への皮肉を綴った日記「シンシアリーのブログ」は1日10万PVを超え、日本人に愛読されている。初めての著書『韓国人による恥韓論』から第18弾『韓国の絶望 日本の希望』(扶桑社新書)など、著書は70万部超のベストセラーとなる。