気になる疑問やニュースのナゼを解き明かす「どうなの?」です。
13日は、“アメリカが逆封鎖。譲れない一線”について見ていきたいと思います。
この週末、アメリカとイランの和平交渉が合意に至らなかったことを受け13日午後、トランプ大統領が自身のSNSに「今夜11時(日本時間)からイランの港を出入りする船を封鎖する」と投稿しました。
これまでは、イランがホルムズ海峡を事実上封鎖していましたが、今度はアメリカがということになります。
安宅晃樹キャスター:
21時間に及ぶ和平交渉が決裂したあと、当初トランプ氏は自身のSNSに「ホルムズ海峡の出入りを封鎖する」と投稿していました。また、「イランに対して通航料を払った全ての船を拿捕する」とも投稿していました。
ただ一方で、アメリカ中央軍は、封鎖について「全てのイランの港や沿岸地域への出入りが対象となる」と発信していて、やや両者の発言に違うところがありました。
榎並大二郎キャスター:
当初、トランプ氏が「ホルムズ海峡封鎖!」というふうに投稿してビックリしたんですけど、先ほど、軍と表現をそろえたということですね。
安宅晃樹キャスター:
そうなんです。アメリカ中央軍は、港を出入りするイラン以外の船舶については航行の自由を妨げないとしていて、これによって日本の船がホルムズ海峡を通れなくなるような封鎖ではないとしています。
では、これまでのホルムズ海峡を巡る動きを見ていくと、まず2月28日にアメリカがイランに対して大規模攻撃を行いました。
その2日後に、イランの革命防衛隊がホルムズ海峡を事実上封鎖しました。さらには海上に機雷を設置したとしています。
その後、封鎖状態が続いていって、4月8日に2週間の停戦で両者が合意しました。
ところが、その直後にイスラエルがレバノンの親イラン勢力を攻撃すると、イランは“ホルムズ海峡を再び封鎖する”と発表し、さらには“通過する際に通航料をとる”と報じられました。
そして、そこから時間がたち、12日に行われた和平交渉は決裂し、トランプ氏がSNSで“アメリカ軍による逆封鎖”を宣言しました。そして、逆封鎖まであと7時間と迫っている状況です。
山崎夕貴キャスター:
ここにきてアメリカが逆封鎖というのは、ちょっと予測できない展開なんですが、アメリカとしてはどこに狙いがあるんですか?
安宅晃樹キャスター:
逆封鎖を仕掛けたトランプ氏の狙いというのは、2つあるとみられています。1つ目の狙いは「イラン経済を崩壊させること」。レキシントン研究所の国家安全保障が専門であるレベッカ・グラント氏は、「アメリカ軍がホルムズ海峡を実質的に掌握することで、イラン経済を支えている原油の収入を締め上げることができる」と指摘しています。
榎並大二郎キャスター:
実際、どこまでの態勢を敷くのかというところですが、トランプ氏は他国にも協力を求めると発信していましたが、どんな態勢になるのか。
三宅正治キャスター:
トランプ大統領の思惑どおりになるかどうか分からないですが、仮になったとしても、もちろんイラン経済というのは打撃を受けるかもしれない。だけど、長期化したら世界経済全体が影響を受けるっていうことになりますよね。
遠藤玲子キャスター:
あとは気になる存在として中国。中国にもかなり影響が及ぼされるんじゃないかなと思うんですけど。
安宅晃樹キャスター:
その辺りについて、千田淳一FNNワシントン支局長は、「中国の影響イランの原油の輸出は9割が中国を占めているので、締め上げるとすると、中国は大きな影響を受けると予想されるため、中国からイラン側に妥協を迫る可能性がある」と指摘しています。
そして、2つ目の狙いがトランプ政権がイラン側に要求してきた「核開発の放棄」です。これはアメリカ側が最もこだわっているとされています。
日本時間の13日午前、トランプ氏は「今後、イランが核兵器を保有することは“ない”。絶対にだ。そんなことはあり得ないんだ。イランは今も核兵器を望んでいるようだ。ただ、イランが核兵器を保有することはないだろう」と発言しています。
今回の和平交渉でアメリカ側がイラン側に要求したのは、「ウラン濃縮の完全停止」「核施設の解体」「高濃縮ウランの回収」「平和・安全保障等の枠組み受け入れ」「親イラン勢力への資金提供の停止」「ホルムズ海峡の完全開放」の6つです。
この6つのうち、「ウラン濃縮の完全停止」「核施設の解体」「高濃縮ウランの回収」の3つが核開発に関連するものです。
山崎夕貴キャスター:
核の点で攻撃を仕掛けたということですから、トランプ氏としては、ここは譲れないところなんでしょうね。
三宅正治キャスター:
確かにはじめは「核開発の放棄」が大きなポイントだったんだけど、いつの間にかホルムズ海峡の封鎖がポイントになってしまっていると。
安宅晃樹キャスター:
我々もそのように感じてしまいますが、ここまでのいろんな変遷がありましたが、今後どうなっていくのかという気になるシナリオについて、千田淳一FNNワシントン支局長は、戦闘を開始したトランプ氏の最大であり唯一の譲れない戦果は「イランの核開発を放棄させること」だといいます。つまり「目標であるイランに核開発を放棄させるためには、再攻撃も辞さないのではないか」と指摘しています。
榎並大二郎キャスター:
長期化してくると、住宅ローンの固定金利の引き上げにつながるなど、暮らしに直結する可能性もありますから、避けたいと思いますけどね。
三宅正治キャスター:
アメリカ側がたとえ封鎖したとしても、それで日本の船舶が安全に通れるかといったら、それは保証されていないわけじゃないですか。その辺が心配になっている人は多いと思いますが。
安宅晃樹キャスター:
13日の「どうなの?」は、“アメリカが逆封鎖。譲れない一線”についてでしたが、海上を封鎖され、21日までの停戦期間中にイランがどのように対応するかも注目です。