武井院長は「こまめに汗を拭く」ことが大切だとアドバイスをくれた。
「特に夏場は、こまめに汗をタオルで拭いてあげる。着替えをさせるといったケアが必要です」

毎日1回はしっかりと沐浴をさせて、体を清潔に保とうとしている親は多いだろう。ただ、それでも赤ちゃんの汗が気になる場合は、こまめに拭き取るだけでなく、一日のうちに複数回入浴させる、頭だけでも洗うなどのケアをしても良いという。
その時に重要なのが、入浴後にしっかりと頭皮を乾燥させること。
いわゆる“生乾き”の状態の頭皮は、汗をかいている時と同じように、雑菌が繁殖しやすい環境になる。
特に夏場は暑くてドライヤーをかけるのが億劫だったり、「すぐに自然乾燥するから大丈夫」と放置しがちかもしれないが、しっかりとドライヤーをかけたりタオルで拭き取ったりすることで、においの予防につながるのだという。
においで皮膚トラブル回避も
最後に武井院長は、「親が赤ちゃんの頭のにおいを嗅いでみて、いつもよりも汗臭い、ツンとする…など、『ん?』と引っかかることがあれば、頭皮の赤みやかさつきなどがないか、状態を確認する必要がある」と指摘する。
場合によっては「脂漏性湿疹」等の皮膚トラブルも隠れているかもしれないため、頭のにおいや頭皮の状態で気になる事があれば、医療機関への受診が望ましいという。

赤ちゃんの頭が普段とは少し違うにおいがする、なんだか臭い…と気になった場合は、これらを意識してみてほしい。
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武井 智昭
小児科専門医・指導医、プライマリケア学会認定医。2002年に慶應義塾大学医学部を卒業後、総合病院やクリニック勤務を経て、現在は高座渋谷つばさクリニックの院長を務めている。0歳から100歳までの“1世紀を診療するプライマリケア医師”として、患者とその家族のトータルサポートを行っている。