帝国データバンクによると、5月31日時点の6月の飲食料品の値上げ品目は、3575品目となった。去年の同じ月(2419品目)の約1.5倍の品目数で、値上げはハイペースが続いているとしている。
品目別では、家庭用つゆやだし製品などの「調味料」が最も多く、カップ麺などの「加工食品」、米菓など「菓子」も続く。
今年秋にかけては、1カ月あたり2000品目前後の値上げが続く見通し。年内の値上げが判明しているのは、累計2万5106品目にのぼり、7月にも年内3万品目に到達する予想としている。
一方、原材料価格の上昇分を価格に転嫁する動きが一巡した傾向もみられ、帝国データバンクは、食品全体の急ピッチな値上げは今年春を境にピークアウトしたと見ている。値上げのペースは今年後半にかけて減速する兆しも見られるという。
ただ注意が必要なのは、電気代の上昇だ。
帝国データバンクが、2023年以降の国内の主要飲食品メーカー195社の約2万5000品目の値上げを分析したところ、全体の7.1%にあたる1779品目で「電気・ガス代の上昇」が主な理由だったことがわかった。5000品目を超える値上げのあった4月は約1割が、また、7月には値上げ予定の3400品目のうち2割を超える777品目が電気代の上昇を値上げの理由としていて、割合が上がっている。
帝国データバンクは、年後半にかけてこの割合がさらに高まる可能性があると指摘している。