「言葉の発達に遅れがあって、コミュニケーションをする上で難しさを持っている外国人の子供に問題があった場合、親はどこに相談すればいいのかわからない。彼らに十分なサポートを提供する機会を作りたいと思いました」
こう話すのは、株式会社ルクリエ代表取締役で、言語聴覚士の佐藤陽子さん。
子供の可能性を狭めない社会に
佐藤さんはカナダの大学を卒業後、言語聴覚士の専門学校に通い、国家資格を取得した。
言語聴覚士は、言語能力のリハビリを行う専門家。
佐藤さんは2006年から、言葉の発達に問題がある在日外国人家庭の子供たちに教育支援を行っている。
国籍や発達の違いが生きづらさを生まないように、スタッフの意見を聞きながら、個々の問題に合わせてカリキュラムを作成。
子供がしゃべる際の舌の使い方など、ニーズに合わせて指導方針を細かく確認する。
仕事で来日した両親のもとに生まれた3歳のイライジャくんは、母音の特訓中だ。
外国人の子供に対する公的な支援制度が整っていない中、イライジャくんの父親は「役所に足を運んだけどあまり助けにならなかった。息子を受け入れてくれて良かった」と感謝の言葉を口にする。
佐藤さんは、「言葉や国の違いとか、発達の遅れのあるなしを超えて、お互いを理解し合えたらと思います。こういう子だからこういうことしかできない、といった社会の誤った概念を子供たち自身が変えていくモデルになっていってほしいと思います」と話す。
株式会社ルクリエ
https://www.lucrea.co.jp
「フューチャーランナーズ～17の未来～」
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