例えば、毎日30分勉強するのも苦痛な小学生や中学生は、まずは学校で出された宿題を完了させることだけを目標にしてもいいと思います。その上で、本人が嫌がる塾に行かせるくらいなら、子どもが好きな本を読んでもらうほうがよさそうです。
そうこうしているうちに、勉強にも興味が出てきて、少しずつ勉強を嫌がらなくなるということも考えられます。
1日あたりの読書時間の目安は、長くても1〜2時間までにしておき、それ以外の活動にも幅広く興味を持ってもらえればベスト……ですが、そこは本人や家庭の事情で調整すべきだと思います。
このように、「勉強」「読書」「その他の活動」でバランスを取ることでうまくいく子どもも、必ずいるはずです。
集中を妨げる状況・環境を整える
そのほか、考えておく必要があるのは、そもそも「勉強が嫌い」というのが、本人の生まれながらの特性というよりも、勉強に集中することを妨げるような「状況・環境」によるものではないか、という点です。
例えば、学校で友人関係がうまくいっていなかったり、両親の不仲がストレスになっていたり、といった「勉強どころではない状況」はないでしょうか。
あるいは、子ども用の机がなかったり、あっても雑然と散らかっていたり、子どもの勉強に親が関心を持たず、少しも勉強を見てあげなかったりといった「勉強する気になれない環境」になってはいないでしょうか。
こうした場合には、勉強と同じく読書もうまく習慣化できない可能性が高く、読書の効果も発揮されにくいでしょう。
あるいは、「逃避」としての読書にどっぷりとハマってしまう、という真逆の結果となることもあります。「逃避」は、「読書をする動機」のうちの重要なものとして研究されており(※)、ストレスに対処する方法としても、短期的には必ずしも悪いものではありません。
