仕事や家事に追われる毎日に、疲れを感じないことはない。

そんなあなたが感じている「疲れ」の正体を気にしたことがあるだろうか。

自分でも気づけない疲れの正体をわかりやすい図解で解説する、『疲れとり大図鑑』(世界文化社)。著者は、東京女子医科大学高血圧・内分泌内科教授・基幹分野長、副院長兼卒後臨床研修センター長の市原淳弘さん。

本書から、疲れを感じたときには体内で炎症が進んでいる?を一部抜粋・再編集して紹介する。

体内では炎症が進んでいる!?

「最近、なんか疲れやすい」、「寝ても疲れが抜けないけど、気のせいかもしれないし……」と、感じていませんか?

実は、その「疲れ」という感覚は、ただの思い過ごしではありません。それどころか、あなたの体の中ではすでに「炎症」という、体を蝕(むしば)む見えない火種が進行している可能性があります。

疲れはよく「気持ちの問題」や「根性が足りないせい」と片付けられがちです。しかし実際には、疲労=体の危険信号です。風邪をひいているのに無理をすると悪化するように、疲れも放置すれば体調がどんどん崩れてしまいます。

疲労は体の“危険信号”でもある(画像:イメージ)
疲労は体の“危険信号”でもある(画像:イメージ)
この記事の画像(5枚)

実際に疲れを感じるとき、体の中ではあちこちに炎症が進み始め、体全体に負担がかかり、さまざまな病気の予兆が始まっているかもしれません。

たとえば、厚生労働省の調査では、約60%の人が日常的に疲労を感じていると答えています。また海外の研究によると、疲れを放置すると免疫力が低下し、病気のリスクが高まる可能性が指摘されています。

つまり、「疲れた」と感じるとき、それは体の中で危険な病気のもとが進行しているサインなのです。

目には見えませんが、「疲れた」と感じると、体内では次のようなことが起き、4つの段階をたどります。

【Stage1】なんとなく疲れた感じ
体が少しエネルギー不足になっている状態。自覚症状はほとんどありません。
【Stage2】体がだるく感じる
やる気が出なかったり、なんとなく集中力が落ちたりします。
【Stage3】本格的な疲れが出てくる
体の中で炎症が起き始め、疲れがはっきりと自覚できる段階。
【Stage4】もう動きたくない!
強い倦怠感や集中力の低下が現れ、「休みたい」と感じる状態。
【Stage5】慢性疲労
4の状態が6か月つづくと慢性疲労になり、別の症状も並行して病気の発生率が高くなります。

あなたは今、どのステージの疲れを感じていますか?ステージ3以上なら要注意です。

疲れの特効薬は「ホルモン」?

「1日しっかり休んだのに、まだ疲れが残っている…」そんな経験、ありませんか?

実は疲労には、単なる休息だけではとれない複雑な仕組みがあります。そのカギを握るのが「ホルモン」です。