毎日、私たちの脳はフル稼働しています。気づけばストレス対応ホルモンのコルチゾールが増え、やる気をつかさどるドーパミンやセロトニンのバランスが崩壊。結果、バランスが崩れて、不安や思考の鈍りが生まれてしまうのです。

軽度の脳疲労なら、コーヒー片手に10分ぼーっとするだけでも回復しますが、会議&メール攻撃の連続パンチを食らうと、6〜8時間寝ただけでは足りません。

数日〜数か月レベルで“脳のリハビリ”が必要なことも。同時に、心が疲れる「精神疲労」も見逃せません。

情報処理や対人ストレスでたまった心の疲れは、軽度の疲労なら2時間ほどのリフレッシュで一時的に回復しますが、根本から癒すには5〜8日間のまとまった休息が必要なことがわかっています。

『疲れとり大図鑑』(世界文化社)から抜粋
『疲れとり大図鑑』(世界文化社)から抜粋

そして、筋肉疲労。トレーニングで生じた筋線維の損傷による炎症は、24〜72時間でピークを迎え、その後回復します。

ただ負荷の強いトレーニングを行うと、その後回復に5〜7日かかるケースも。一晩寝ただけでは痛みや張りが消えないのは、このためです。つまり疲れは「一晩寝れば万事解決」ではありません。

『疲れとり大図鑑』(世界文化社)

市原淳弘
東京女子医科大学高血圧・内分泌内科教授・基幹分野長、副院長 兼 卒後臨床研修センター長。専門医としてホルモンの観点から疲れの原因をひもとき、慢性疲労で悩む患者が全国から訪れる。

市原淳弘
市原淳弘

1986年慶応義塾大学医学部卒業。日本内分泌学会内分泌代謝科専門医、日本高血圧学会高血圧専門医であり、現在、東京女子医科大学高血圧・内分泌内科教授・基幹分野長、副院長 兼 卒後臨床研修センター長。日本高血圧学会理事・評議員、日本内分泌学会評議員なども務める。内分泌代謝科専門医としてホルモンの観点から疲れの原因をひもとき、慢性疲労で悩む患者が全国から訪れる。教授就任以来、現在まで15 年間毎日外来診療を続け、日本一患者を診ている教授として厚い信頼を集めている。