福井県は前知事である杉本達治氏(63)のセクハラ行為に関する調査報告書を7日、公表しました。複数の女性職員に対し長期間にわたって身体的接触を含むセクシュアルハラスメント行為を行っていたことを「責任は重大」と結論付け、不同意わいせつやストーカー規制法違反の可能性にも言及した。

◆「太ももを触られた」身体的接触の被害報告も

調査委員会は福井県職員約6000人を対象に調査を実施し、情報提供のあった職員のうち4名の女性から詳細な事実関係の聴取を行いました。報告書によると、杉本氏が県職員に対して送信したセクハラを裏付けるテキストメッセージ(LINE、私用メール)の総数は約1000通に上ります。
   
その中で、深夜や休日を問わず送られた執拗な性的なテキストメッセージだけでなく、身体的接触を伴う被害も確認されました。被害女性からは「太ももを触られた」「スカートの中に手を入れられて臀部を触られた」などの報告があったということです。
    
調査委員会の聞き取り調査に対し杉本氏は、これらの身体的接触について「全く記憶にない」「触ったりしたことはない」などと述べたものの、被害供述の一部や前後の状況はテキストメッセージ等で裏付けがなされていることから、杉本氏の供述を「信用できない」と判断しました。

◆謝罪しても再び加害行為「DVのよう」

杉本氏は、被害女性に「好意はあった」とテキストメッセージの送信を認めた一方、「軽口や冗談のつもりだった」「調査委員に指摘されるまでセクハラに該当することに気づかなかった」などと弁明していることについて、調査員会は「信用できない」と明確に否定。報告書では「『確かに、これはセクハラだよね』などと認めるメッセージを送信している」として、杉本氏は自らの行為がセクハラに当たることを十分認識していたと結論付けています。
   
また、被害者らは「知事という圧倒的に優越的地位にいる加害者」からのセクハラに対し「職を失うのではないか」というれて明確に拒否できなかったとしています。また、謝罪した後も再び加害行為を継続するやり方は「DVのように感じた」と訴えています。
    
報告書では「被害者らが杉本氏に返信した内容については、直接的、間接的な拒否反応のほか、一部に杉本氏に迎合した内容も見られる」としながらも「性被害のターゲットとなった者が、さらなる加害行為を回避しようと抵抗を試みた結果の反応としてごく一般的なもの」と評価し、「被害者らの対応に一切の落ち度がない」と明記しています。

杉本氏は、東京大学を卒業後、1986年に自治省に入省。福井県の総務部長や副知事を経て2019年に知事に初当選しました。2期目途中の2025年12月、県職員へのセクハラ行為を認め辞職しました。

◆杉本氏のセクハラを裏付けるテキストメッセージ(抜粋)

被害者らは、実態が軽視され知事をかばう言動がインターネット上などで見られることに強い精神的苦痛を感じており「被害の実態を報告書に記載することで県民や社会に伝えることが、今後のセクハラ防止の一助になると相当の覚悟を持って公表することを決意した」としています。

<杉本氏が女性職員に送信したメッセージの一部>
・一切内緒で、墓場まで持っていってね
・せっかく〇〇ちゃんのことを想いながら眠ったのに、肝心の〇〇ちゃんにスルーされました
・わざと艶っぽい話題は避けてるの?
・確かに、これはセクハラだよね
・愛してる(ハートマーク4個)
・〇〇ちゃんはぼくは見つめてる時にキスしたいなぁとは思わないの!?
・完全なパワハラだもんね。
・それと、ホテルはどこ?
・ホテル名は教えない気?
・まだ押さえてないのなら、ぼくの方で予約していい?
・もしかして警戒してる?
・大切な〇〇ちゃんとの貴重な時間なので、恋人と一緒の気分でしっかりチョイスします(目がハートの絵文字)
・心配しなくてもなにもしないよ。
・こんなにストレートに隠さずに誘ってるのに、品よく表現をしてくれてありがとう(ハート)
・もちろん、ホントになにもしなくて帰ってくれて構わないよ(音符)
・誰にも厳秘でお願いね(マル秘)

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