島根県東部と鳥取県西部で最大震度5強の揺れを記録した地震について、専門家は安来市にある断層が引き起こしたと見ています。
そして山陰には存在が確認されていない活断層、いわゆる「隠れ活断層」が多く存在しているとみられ、今回の地震がこの「隠れ活断層」を刺激してさらに大きな地震を誘発する恐れもあると注意を促しています。

地震研究が専門の島根大学の向吉准教授は、1月6日に起きた今回の地震は、安来市南部の布部(ふべ)断層が引き起こしたとみています。

島根大学地球科学科・向吉秀樹准教授:
東西に延びる断層、長さが10キロ程度の活断層になる。

「布部断層」は活断層として存在は知られていましたが、政府の主要な調査の対象にはされておらず、これまで十分な調査や研究が行われていなかったといいます。

島根大学地球科学科・向吉秀樹准教授:Q.布部断層を起因とした地震は
歴史記録には残っていない。詳しい調査が全く行われていない断層になる。

ただ向吉准教授によると、前日の1月5日から「予兆」があったといいます。

島根大学地球科学科・向吉秀樹准教授:
5日から同じ場所でマグニチュード3程度の地震が起きていたので、気にはなっていた。布部断層の延長線上で起きたようなもの。

5日に島根県東部で2度観測された震度1から2の揺れは、今回の地震の「前震」だったとみています。
今後「余震」にも注意が必要で、このあと1週間程度は同じ規模の地震が起きる可能性が高いといいます。
さらに、向吉准教授は今回の地震が別の活断層にも影響する可能性を指摘します。

島根大学地球科学科・向吉秀樹准教授:Q.今後さらに大きな地震の恐れは
可能性はそれほど高くないと思うが、未知の活断層がある可能性もあるので全くないとは言い切れない。山陰地方は地表に明瞭に活断層地形が表れにくい地域と指摘されていて、実際は見えない場所で、もし地下にもう少し長い断層があるとすると、より大きな地震になる可能性はあるが、そこは評価できていない。(2000年の)鳥取県西部地震がまさにその例で、全く知られなかった場所で起きた地震になる。

山陰には存在が確認されていない活断層、いわゆる「隠れ活断層」が多く存在しているとみられ、向吉准教授は今回の地震がこの「隠れ活断層」を刺激してさらに大きな地震を誘発する可能性もゼロではないと注意を促しています。

島根大学地球科学科・向吉秀樹准教授:
万が一、今後も地震が立て続けに起きて停電が発生した場合に備え、防災用品の備えを確認するのが重要だと思う。

また島根県内で震度5強以上を観測したのは、2018年の島根県中部地震以来で、鳥取県内で震度5強を観測したのは、2016年の鳥取県中部地震以来です。
ただ向吉准教授は、鳥取県西部地震など、近年山陰で発生した地震とは発生源が違うとしています。
日本列島全体が南海トラフ地震の前に内陸で地震が発生しやすい「活動期」にあたり、その一環での地震とみていると指摘しています。

TSKさんいん中央テレビ
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