2030年に開業予定の大阪IR=カジノを含む統合型リゾートについて、関西テレビ「newsランナー」では、IR大国の韓国を緊急取材。
韓国ではIRでは施設内で完結し、周辺地域が寂れてしまったケースもあるということでしたが、大阪IRはどう違うのでしょうか。
大阪府の吉村洋文知事は「大阪ベイエリアにIRができるので、既存の大阪市内の観光エリアとの行き来がある」と想定を説明したほか、「年間2600億円は、大阪の地元のものを使うというルールも定めている」と経済効果について語りました。
また吉村知事はカジノが先行するイメージについて、「アジアで言うと近いのはシンガポール型」と述べ、カジノは施設全体のわずか3%に過ぎず、国際会議場や展示場、ホテル、劇場など多様な施設を備えることを強調しました。
■「カジノは全体の3%、全世代が楽しめる施設に」
吉村知事は、IRのイメージについて「アジアで言うと近いのはシンガポール型だと思う」と説明します。
【吉村知事】「『マリーナベイサンズ』というところですけど、テレビとかで見られた方も多くいらっしゃるかと思いますが、ホテルが3つ建っていて、上に船型のプールがあるという、これに近いイメージかな。後はラスベガスとか。韓国とはちょっと違うかなと思います」
またカジノはIRの中でも報道されることが多いものの、実際の面積は全体の3%にすぎないと強調しました。
【吉村知事】「IRには、まずカジノがあるんですが、カジノの面積は全体の面積の中の3%なんですね。カジノのとこばっかり報道されるんですけど。
実は面積でいうと3%で、後はシアターとか劇場とか、商業施設とかホテルとか国際会議場とか国際展示場、つまりビジネスマンも含めて全世代の人がそこで楽しめるものを作るというのが、基本的なコンセプト」
■「年間2600億円は大阪の物を使うルール」で地域経済との連携を重視
韓国のIRでは施設内で完結し、周辺地域が寂れてしまったケースもあるということでしたが、大阪IRはどう違うのでしょうか。
【吉村知事】「大阪のIRの場合は、大阪ベイエリアですから、非常に大阪市内に近い。グリコのミナミには非常にお客さんも多くて、ことしは1600万人で過去最大になりましたが、非常に魅力が多いとこもたくさんあるので、恐らく行き来するということにはなる」
さらに地元経済への貢献については、「地元に対しての経済効果がすごく大切だと思う。経済効果は全部で毎年大体1兆円と言われている。そして地元の例えば産品とか、大阪もおいしいものたくさんありますね。いろんな食材だけじゃなくて、いろんな部材もあるじゃないですか。年間2600億円は、大阪の地元のものを使うというルールも定めているので、地元のものをきちんと楽しめる」と具体的な数字を挙げて説明しました。
■ギャンブル依存症への対策は「専門の機関作る」 シンガポールを参考に
京都大学大学院の藤井聡教授は「できるだけ日本国民ではなくて、海外の方がIRではお金を使われるという体制にしていくようにしてもらいたい」と提言します。
これに対し吉村知事は「まずこのカジノ部分に入ろうと思うと、日本人は入場料として6000円になります。海外の方は0円。依存症対策は非常に重要なので、そこはしっかり(入場料を)とって、ルールを定めてやっていこうと」と応えました。
また、依存症対策については「シンガポールなんかで言うと、もともとギャンブルってのがあったので、依存症対策をとるために専門の機関を作ったんです。そうすると、IRの前と後で比べると、IRの後の方が依存症が減るというのもあった。われわれもシンガポールに近いような専門機関をつくる」と説明しました。
■IRの収入で大阪の経済はどうなる?
そして「何もせずに税収が増える時代ではない」と指摘したうえで、IRを利用する富裕層が使うお金が税収などとして入ってくると説明。
さらに「IRの事業者に納付してもらう『納付金』が年間で大体1000億円ある」と述べ、大阪への経済効果をさらに詳しく説明しました。
【吉村知事】「大阪府市に入る費用なんですけれども、1000億円の規模がどのぐらいかっていうと、中之島の新しい美術館は僕市長のときにやったやつなんですけどあれで大体150億円ぐらいで作ったんですよ。
つまり、美術館が大体年6個、7個ぐらいできるぐらいの新たな財源も生まれる。
そういったものを教育とか福祉とか医療とかそういう所にまわしたり、街のさらなる成長にまわしていく。
何でもかんでも増税となると負担ばかり増えるのは良くないので、経済を回してふやしていく。いいとこ伸ばしながら課題を抑えていく」
カジノを含む複合施設として、いかに地域経済と連携しながら発展していくのか、その展開に注目が集まっています。
(関西テレビ「newsランナー」2025年12月26日放送)