路線バスを運行する岡山市の宇野自動車が市の中心部に新たな路線をつくる考えを示しました。人口減少を受けて、行政や交通事業者が路線の効率化を進める中、波紋を呼びそうです。

交通事業者や行政が参加する12月23日の協議会で、宇野自動車が2025年10月、国に対し新規路線の認可を申請したことが報告されました。

申請した路線はJR岡山駅を午前7時30分に出発、岡山東商業高校や岡山大学附属小・中学校を経由し、山陽学園中学・高校に至る1便と午後、岡山東商業高校を出発し、岡山大学附属小・中学校、山陽学園中学・高校を経てJR岡山駅に至る4便です。

申請の主な理由について、宇野自動車は、雨の日の通学で、乗れない人がいることなどをあげています。

(宇野自動車 宇野泰正社長)
「満員で乗車できない生徒がいる。遅刻する生徒もいる。「宇野バスが運行してくれると非常にありがたい」ということで運行しようと」

人口が減少する中、岡山市内のバス路線を巡っては、行政と交通事業者が効率化を進めてきましたが、突然の報告に対し競合他社からこんな声も。

(岡山電気軌道 小嶋光信社長)
「必要なのは新規参入ではなく、既存事業者のサービスの改善」

岡山市は新しい路線の開設について協議会での協議を経て国に意見を出すことができますが、今後、意見を出すか検討することにしています。

岡山放送
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