テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は「冬至」についてお伝えします。

宮崎の空に現れた一筋の雲の正体は?

12月22日の午前11時ごろ、宮崎市内の雲一つない青空に、まるで天に昇る龍のような一筋の雲が現れました。

この記事の画像(5枚)

この正体は、鹿児島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケットです。この写真は、理系漫画家はやのんさんが撮影したもので、宮崎からでも肉眼ではっきりとその軌跡が見えたことがわかります。

22日は、太陽の高さは一年で最も低くなる「冬至」でした。これから日が少しずつ長くなっていく、季節の大きな節目です。

なぜ冬至に「ゆず湯」?

冬至といえば「ゆず湯」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。これには、健康への願いが込められた、面白い語呂合わせがあるそうです。

古山予報士:
まず、冬至(とうじ)と、病気を治すための温泉療法などを意味する「湯治(とうじ)」をかけています。そして、柚子(ゆず)には「融通(ゆうずう)が利きますように」という願いが込められているんです。諸説ありますが、お湯に入って健康になって、万事融通の利くように、という意味なんですね。

「ん」のつく食べ物で「運」を呼び込む!

冬至の食べ物といえば「かぼちゃ」が有名ですが、これも運気を呼び込むための風習「運盛り(うんもり)」に由来すると古山さんは解説します。

冬至には、名前に「ん」がつく食べ物を食べると「運」が呼び込めると言われています。かぼちゃは、漢字で書くと「南瓜(なんきん)」。なんと、「ん」が2つも入っている縁起の良い食べ物なのです。他にも「ん」のつく食べ物をたくさんあります。

「にんじん」
「れんこん」
「ぎんなん」
「きんかん」
「かんてん」
「うんどん(うどん)」

「うどん」が「うんどん」?と不思議に思いますが、うどんはもともと「うんどん」と呼ばれていたそうで、これも立派な「運盛り」の食べ物なのだとか。

古山予報士は「かぼちゃやにんじん、れんこんが入った煮込みうどんに、金柑ゼリー、おつまみに銀杏なんていかがでしょうか?」と、「最強?運気アップメニュー」を提案していました。

運気と栄養を蓄えて、年末の寒さに備えよう

こうした冬至の風習は、栄養を蓄えて厳しい冬を乗り切るための、昔の人の知恵でもあります。

この先の予報を見ると、24日は再び11月並みの暖かい空気に覆われますが、クリスマスを過ぎた頃から、地上に雪を降らせる目安とされるような強烈な「年末寒波」が流れ込んでくる予想です。

宮崎市でも、24日の最高気温は21℃と暖かいクリスマスが予想される一方、26日の日中の気温は10℃に届かず、27日の朝は氷点下まで冷え込む見込みです。季節の風習を楽しみながら、運気と栄養をしっかりチャージして、この先の気温変化に備えたいですね。

(テレビ宮崎)

テレビ宮崎
テレビ宮崎

宮崎の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。