宮崎市在住の理系漫画家、はやのんさん(50)。NASAの研究所の漫画制作や、25か国語以上に翻訳された国際学会配布の漫画など、世界を舞台に活躍している。はやのんさんは、科学の面白さを伝える活動を続けながら、宮崎の若い世代にも夢を与えている。

理系漫画家、はやのんさんの世界的な活躍

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はやのんさんの職業は「サイエンスイラストレーター」と呼ばれ、全国でもプロは少なく貴重な存在だ。ワークスペースをオフィスに、ゲーム雑誌や子供向け科学誌で漫画を連載、東京大学、京都大学など大学や企業の研究開発を漫画で紹介する仕事をしてきた。

名古屋大学やNASAの漫画も制作

はやのんさんは、名古屋大学宇宙地球環境研究所の「太陽宇宙分野」の研究を漫画化している。国際学会で配布された漫画が評判となり、25を超える言語で翻訳された。

はやのんさん:
これは私が20代のころに書いていた、地磁気ってなんだという本。地球は大きな磁石で、地磁気は宇宙からエネルギーの高い粒子が降り注いできたときに、地球を守るバリアの役割をしているという話です。

この漫画がきっかけで、NASAの研究所の所長から依頼を受け、地球温暖化やモンスーンなどに関する漫画を英語版で制作した。はやのんさんは「英語になっていれば、いろいろな国の人に読んでもらえるので、できるだけ英語で出版していきたい」と話した。

各方面から高い評価

はやのんさんに漫画制作を依頼している2人の研究者に話を聞くことができた。

名古屋大学宇宙地球環境研究所 塩川和夫所長
国連で話しても評判が良くて、日本は漫画が有名というのはどこも知っていますが、研究機関がやっていることはユニークな活動だといわれています。

東北大学の吉川彰教授も、研究哲学を紹介する方法をはやのんさんに相談しており、的確な画像化に感謝していると語った。

宮崎での活動と今後の展望

宮崎に移住して7年目。はやのんさんは、クリエイティブの仕事に興味を持つ中高生を対象にした交流会を毎月開催している。今後は、専門性が高い理系分野の漫画やイラストで宮崎に貢献し、若い世代が夢を描けるような活動をしていきたいと語る。

〜子どもたちへのメッセージ〜

漫画家 はやのんさん:
学校の教科書だけではなく自分でいろんなことをみるのが大事で、たくさん本を読んでほしいです。私も漫画をたくさん描いているので見てください。

(テレビ宮崎)

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