天皇杯全日本レスリング選手権が12月21日まで東京で行われ、同じ高松北高校出身の日下尚選手(25)と吉田泰造選手(19)がそろって優勝を果たしました。
◆3年後の「ロス五輪」見据え階級を上げ出場の吉田泰造 「相撲スタイル」で五輪金メダルへ確かな一歩
先に登場したのはグレコローマンスタイル87キロ級の吉田泰造。2024年は五輪で行われない82キロ級での出場でしたが、2025年は3年後のロサンゼルス五輪を見据え階級を上げました。
危なげなく勝ち上がった吉田は、決勝でも盤石な戦いぶりを見せます。日本体育大学の先輩を相手に開始早々から圧力をかけ先制すると、高松で培った「相撲スタイル」を貫き着実にポイントを重ねます。
試合は6対0で吉田が完勝。吉田は全ての試合で相手に1ポイントも許さず優勝し、目標としている五輪金メダルへ確かな一歩を刻みました。
(グレコローマンスタイル87キロ級 吉田泰造選手)
「87キロ級で初出場・初優勝できたことは一安心で良かったポイント。外国人選手のレベルが分かっていないが自分の試合展開ができると感じた」
◆パリ五輪「金」王者の貫禄みせ6年ぶりのVの日下尚「勝つことを優先して悔いが残る」
一方、吉田の先輩でパリ五輪金メダリストの日下尚はグレコローマンスタイル77キロ級で出場しました。
決勝では投げ技が思うように決まらず苦戦しますが、王者の貫禄を見せつけます。手堅くポイントを伸ばし、4対0で勝利。6年ぶりの栄冠を手にしました。
(グレコローマンスタイル77キロ級 日下尚選手)
「優勝できたことは良かったが、勝つことを優先して悔いが残る試合だった。来年(2026年)の愛知・名古屋アジア大会で優勝することが次の目標なので一つ一つ成長していきたい」