韓国の人気俳優パクソジュンさんが監修し、宮崎県木城町の尾鈴山蒸留所が製造するウイスキー「26」が新たな展開を迎えている。2024年に発売された「26」は1万本が即座に完売するほどの人気を博した。このプロジェクトのきっかけを作ったのは、ウイスキーの販売元であるSTARBASEの日高良太郎社長(延岡市出身)。今回、STARBASEとパクソジュンさんが共同で宮崎市に新会社「1216」を設立し、東京でレセプションパーティーが開催された。
パクソジュンさん「始まりがキーワード」

2025年11月14日に東京で開催されたレセプションパーティーで、韓国の人気俳優パクソジュンさんが新プロジェクトへの思いを語った。

パクソジュンさん:「始まり」というのがキーワード。ある意味で誕生日が私の始まりにもなるので、ウイスキーにも私の関心、そして気持ち、さらに「初心」を込めたいと思った。
新会社の名称「1216」は、パクソジュンさんの誕生日である12月16日にちなんで名付けられた。この会社は、東京を拠点にエンターテインメント事業を展開するSTARBASEとパクソジュンさんが共同で宮崎市に設立したものだ。

STARBASE 日高良太郎社長:海外に売れるウイスキーになってほしいと思っている。ソジュンさんの知名度もありますし、黒木さん(尾鈴山蒸留所)のクオリティーもあるので、ジャパニーズウイスキーでありながら、海外の方たちがたくさん飲んでもらえるようなものをつくりたい。
世界市場を見据えた協業
「1216」では、STARBASEがウイスキーの販売やプロモーションを担当し、パクソジュンさんがウイスキーのブレンド監修やパッケージデザインなどに関わり、世界に広く知られるクラフトウイスキーブランドの構築を目指す。

パクソジュンさん:お酒を飲んで1日の時間を振り返る時間が私はとても好きで、おのずとウイスキーに関心を持ち、そしてつくろうと思うようになった。
会社の設立を機に、この日から「26 Twenty-Six 【2025EDITION】」の販売が開始された。パーティーではこの製品を使ったオリジナルのカクテルなどが振る舞われた。

試飲した男性:めちゃくちゃうまいです。私が好きなタイプのジャパニーズウイスキーで、すごくおいしい。

免税店勤務の女性:インバウンドのお客様が非常に多くて、売り場でも日本のお酒を求めに来られるお客様が非常に多いので、ヒットするんじゃないかと思います。

尾鈴山蒸留所 黒木信作社長:改めてお酒の魅力、価値を知ってもらいたいですし、彼(パクソジュン)の知名度がありますので、海外の市場にも広がってくれたらうれしい。

パクソジュンさん:自分の好きなこと、そしてそこにかけてきた時間のすべてが込められている。私自身、1人でウイスキーを傾けながら考える時間がとても好きです。皆さんもぜひ、そんな時間をこのウイスキーとともに持ってもらいたい
宮崎から世界へ、新たな地方創生モデル
日高社長は、地元宮崎に、中途半端ではない、大きなインパクトのある形で貢献し続けたいと考えてきた。

STARBASE 日高良太郎社長:僕の地元であったということも、僕にとっては別の意味も含めてすごく情熱をもってやっている事業。「1216」のファンとなっていただいて、今後とも愛していただけると幸いです。

海外の人気俳優との夢のようなコラボレーションは、新たな会社の設立につながった。県内での雇用創出も期待され、「1216」は新たな地方創生のモデルとして、ウイスキーの世界市場を見据えている。
多忙なエンターテインメント界で活躍するパクソジュンさんは、初めて宮崎を訪れた際、精神的に疲弊していた時期だったが、宮崎の気候、自然、食に癒され、人間性が回復したことが、宮崎でウイスキー製造を望んだ理由の一つだったという。

延岡市出身の日高社長は、新会社「1216」の本社を宮崎に置いた理由として、地元での雇用創出への強い思いがあったことを挙げた。「26 2025エディション」は、11月14日からSTARBASEが運営する「エンタウンマーケット」で販売されている。
(テレビ宮崎)