東京・豊島区池袋にあるつけ麺店。

人気のメニューは、とんこつと和風ダシのスープが特徴の「石焼和風つけ麺」。

最後までアツアツの石焼き鍋に入ったスープはこの季節にぴったりです。

この店では、豊島区が独自に発行した“プレミアム商品券”が使用できます。

JR池袋駅前の「サンシャイン通り商店街」では、11日朝から商品券を求める人で長蛇の列ができました。

飛ぶように売れていく商品券は1冊1万円で、1万2000円分の買い物ができます。

1人3冊までの販売で、最大6000円がお得に。

商品券を購入した人からは「物価高の時代に6000円は大きい」「減税より早いし助かる」といった声が聞かれました。

豊島区では、地域の活性化を目的に、24の商店街で総額1億5100万円分の商品券を発行。

プレミアム分の3100万円は区が負担していますが、実はこの商品券は豊島区民以外も買うことができるのです。

商品券を購入した人:
練馬区です。1人3セットなので3セット買う。6000円のお得。娘が洋服をほしがっていたので、出勤用の洋服を買ってあげたい。

商店街が用意した1200万円分のプレミアム商品券は販売開始から、わずか40分で完売しました。

つけ麺店やカフェ、家電量販店や、多くの飲食店が入る「池袋ショッピングパーク」など、商店街の78店舗で使用可能な商品券。

板橋区と八王子市から来たカップルからは「欲しいもの…コスメとか?」「かしこまりました!」といった声が聞かれました。

2026年就職するという男性は、早速商品券を使うということで、入ったのはオーダーメイドのスーツ店です。

スーツの金額はなんと12万円超え。

その支払いに取り出したのは、札束ならぬ、商品券の束。

彼女や友人2人の協力で、商品券を12冊、合わせて14万4000円分をゲットしたといいます。

店員:
現金で22円ちょうだいし、商品券で12万6500円ちょうだいした。

12万円のスーツを買ってもおつりがくる結果に。

男性は「この後いいもの食べちゃおうかなと思ってます。(Q.商品券なかったら?)もうワンランク下のスーツになったかな」と話しました。

商品券発行の狙いについて、ISP戦略推進部・大黒馨さんは「幅広くこの街を訪れているお客さまが増えているこのチャンスを生かして、そういうお客さまにもお買い求めいただきたい」と話しました。

物価高が生活を直撃する中、同じような取り組みは千葉・船橋市の商店街でも行われていました。

1万円分を購入すると1万3000円分が使える、お得な商品券が事前に予約していた人に販売されました。

「おこめ券だとお米だけだけど、こういう券だと商店街のいろんなお店で買い物とか食事ができるので楽しみ」と話す人の姿もありました。

商店街が利用したのは、船橋市の消費活性化支援事業です。

エビスきたなら商店会・中村亮さん:
私たちエビスきたなら商店会で申し込みして、この度、市から承認を得たので、きょうから使える仕組みとなっている。

午後3時からは当日券も販売され、行列も。

商品券はケーキ店やピーナッツ店、美容室や法律事務所など、商店街の38店舗で使用できます。

ドーナツ店では、早速使う人がいました。

スタッフからは、「こういった形で店の名前を知ってもらって北習志野全体も盛り上がる」と喜びの声が上がりました。

5万円分商品券を買うという女性は「(Q,いくらお得?)1万5000円ですね。今のご時世とても助かる」と話し、購入した商品券で早速5000円超えのクリスマスケーキを予約しました。

「値段は去年からだいぶ上がっていますね。とはいえ、商品券があるので心強いです」といいます。

さらに子供用のテキストやはやりのシールもゲット。

プレミアム分が1万5000円なので、ケーキと合わせた8000円が実質無料です。

女性は「これからクリスマスとかお正月でやはり出費が増える季節なので、必要な分はそこ(浮いた分)で買おうと思っている」と話しました。

こうしたお得な商品券の販売は、全国の自治体や商店街でも行われています。

神奈川・川崎市の新丸子商店街では、14日にプレミアム商品券を先着順で販売予定。

また、東京の武蔵村山市ではPayPayを活用したプレミアム付きのデジタル商品券を市民限定で、15日から先着順に販売する予定です。

各地で活況を呈する物価高対策。

皆さんの街でも始まっているかもしれません。