ノーベル賞に輝いた研究が日本の伝統工芸とコラボしています。
10年ぶりの日本人ダブル受賞となった2025年のノーベル賞。
授賞式では生理学・医学賞の坂口志文さん、化学賞の北川進さんが晴れやかな笑顔を見せました。
北川さんが開発した新素材「MOF」。
二酸化炭素の回収や水蒸気の利用など空気そのものを「資源」として活用する技術につながることが期待されています。
この「MOF」が日本の風物詩の素材に。
その名も、「鯉のぼり」ならぬ「MOF_NOBORI」です。
愛知県の老舗メーカーが手掛けました。
「目」の部分に「MOF」が使われていて、緑バージョンは二酸化炭素を、青バージョンは水を吸着する仕組み。
熱を加えると色が変わるのが特徴です。
ワタナベ鯉のぼり・渡辺健一郎専務:
ベンチャー企業の方から、MOFという新しい素材について、広く皆さんに知っていただくきっかけはないかなと。万博で催しをするので鯉のぼりを飾ってみてはどうかと提案があった。
元々は大阪・関西万博のイベント用に作られた「MOF_NOBORI」。
来場者から好評だったことなどで、授賞式にあわせて10日から30本の限定販売がスタートしました。
ちなみに今回のプロジェクトは北川さんの受賞が決まる前から決まっていたもので、メーカーは北川さんと直接の面識はありませんが、「MOF_NOBORIをぜひ見てもらいたい」と話しています。
ワタナベ鯉のぼり・渡辺健一郎専務:
(北川特別教授のの受賞は)すごくびっくりした。(MOFを)よく知ってもらうため販売した。
気になる価格ですが、全長約80cmで1本7万円だそうです。