瀬戸内海で世界初めての旅客船の自動運航が始まります。岡山市の新岡山港と香川県の小豆島を結ぶ定期船が、国の自動運航検査に合格し、2025年度中の商用運航開始を目指します。
12月5日に国の自動運航検査に合格したのは岡山市の新岡山港と香川県の小豆島を結ぶ定期船、「おりんぴあどりーむせと」です。
岡山市の国際両備フェリーが運航するこの船には、GPSなどを使って海の流れや風速を計算して最適な航海ルートを作成したり、レーダーで他の船の動きを探知して自動で衝突を回避する自動運航システムが搭載されています。
日本財団が2020年から始めたプロジェクトの一環で深刻化する船員不足の解消や人的要因による海難事故の防止、離島住民の交通手段確保などの課題解決を目指します。旅客を乗せた状態での無人運航は世界で初めてということです。
(日本財団 海野光行常務理事)
「(瀬戸内海は)自然環境もどんどん変わり海流が複雑で、ここをクリアできればほかの地域でも使えるのであえて高くしたハードルを乗り越えようとこの場所を選んだ」
(両備グループ 小嶋光信代表)
「海運業界にとっては一つの革命になると思う。船の安全運航をしっかりと確保できるヒューマンエラーによる海難事故を防げるそのうえで効率的な運航を求めることができる」
国際両備フェリーは2025年度中の自動運航機能を活用した商用運航開始を目指すとしています。