19世紀、研究のため使われていた紙製の人体模型が、長崎大学に保存されています。
老朽化が進む今後の保存方法を検討しようと、9日、専門の業者などが模型をエックス線検査で調べました。
長崎大学附属図書館医学分館に所蔵されている「紙製人体模型=キュンストレーキ」です。
1860年、近代西洋医学の父と呼ばれるポンぺが医学生の解剖実習などのためフランスから輸入し、日本に4体しか残っていません。
原爆による建物の倒壊で右半身だけとなり、経年劣化で足首付近に亀裂が入っています。
保存方法を検討しようと、9日は京都の重要文化財修復士などが、内部がどうなっているのかエックス線検査をしました。
宇佐美修徳堂 宇佐美 直治 社長
「医学の発展のために勉強されていた貴重な第一級の資料」
「先人の方々の思いが詰まっている作品で、より一層丁寧に作業を進めていきたい」
長崎大学は保存や修復方法について、2029年度までに報告書にまとめる予定です。