国民民主党の玉木代表は9日の記者会見で、衆院議員の定数を削減する法案を巡り、今国会での成立を目指す自民党と日本維新の会に対し、「あまり強引なことをしていると、補正予算案の審議さえ影響を与えかねない」とけん制した。
自民と維新は先週、衆院議員の定数を削減する法案を国会に提出し、衆院政治改革特別委員会で審議入りを求めている。
これに対し、野党側は、既に特別委員会で審議している企業・団体献金の規制を強化する法案の結論を得ることが必要だとの認識で一致している。
これに関し、玉木氏は会見の中で、「先入れ先出しという基本的なルールがある」と指摘し、「議員定数削減も大事だが、まずは特別委員会で議論している企業・団体献金規制を仕上げていく」との姿勢を示した。
そして、「去年の衆院選、今年の参院選で示された民意を尊重することが原則だ」と強調し、選挙の結果、政治改革特別委員会と予算委員会の委員長については、立憲民主党所属の議員が就任したと指摘。
その上で、「あまり強引なことをしていると、立憲さんの判断だと思うが、政治改革特別委員会の審議だけではなく、補正予算案の審議さえ影響を与えかねない」との見方を示した。
さらに、自民と維新の定数削減法案については「あんこがない」と述べ、「まずは法案を出した与党から、どういう選挙制度改革をして、その結果どれだけ減るのかという『あんこ』を出すのが先ではないか」との認識を示した。
玉木氏は与党に対し、「ぜひ丁寧な合意形成の中で進めてもらいたい」と求めた。
(フジテレビ政治部)