気象庁は9日午前6時20分ごろ、北海道や東北地方の沿岸に発表していた津波注意報を、約7時間ぶりに全て解除しました。
「北海道三陸沖後発地震注意情報」の発表を受けて、政府は今後1週間程度、巨大地震に備え、北海道から千葉県の対象地域では、すぐに逃げられる準備を整えるように求めています。
「後発地震注意情報」は、日本海溝・千島海溝でマグニチュード7.0以上の地震が起きた時、巨大地震の恐れが普段より高まっていることを知らせる内容です。
この地域では、2011年に三陸沖でマグニチュード7.3の地震があった二日後に東日本大震災が起きたほか、1963年にも択捉島南東沖のマグニチュード7.0の地震の18時間後には、マグニチュード8.5の巨大地震が起きていました。
政府は最大クラスの巨大地震が起きれば、震度6弱以上の揺れや巨大な津波が到達する恐れがあるとして、北海道から千葉県の主に太平洋側の182の市町村に1週間程度防災の対応をとるよう求めています。
政府が具体的にあげている防災対応です。
揺れや津波が起きた時、すぐに逃げられるような服装、態勢で就寝することや、高齢者など配慮が必要な人がいる場合は、同じ部屋で休むことなどを求めています。
また、避難する際の水や食料などの備え、避難ルートの確認、倒れてきた家具でけがをしないように家具の固定などの再確認も必要です。
さらに身分証や貴重品のほか、冬場は防寒具も手元に置く必要があります。
緊急地震速報などの確認のため、携帯電話の音量をあげることをおすすめします。
最初の地震の影響で、建物の倒壊や土砂災害が起きやすくなっている可能性があり、注意が必要です。
政府は、この地域で最大クラスの地震が起きた場合、被害が最も多いケースでおよそ19万9000人が死亡、建物22万棟が全壊するなどの試算をまとめていますが、速やかな避難などの適切な対策をとれば8割の死者を減らすことができるとしています。
津波観測(第一波・最大波)情報(9日午前6時22分現在)
霧多布港:03時56分 0.10m
釧路:03時46分 0.20m
浦河:00時38分 0.50m
十勝港:1時30分 0.30m
えりも庶野:00時16分 0.30m
苫小牧西港:09日05時33分 0.30m
苫小牧東港:日01時28分 0.20m
白老港:01時22分 0.20m
渡島森港:00時31分 0.10m
室蘭港:日時分・高さ 観測中
函館:01時50分 0.20m
むつ関根浜:日時分・高さ 観測中
小川原港:08日23時43分 0.40m
八戸港:00時53分 0.40m
久慈港:01時09分 0.70m
宮古:日00時37分 0.20m
釜石:01時54分 0.20m
大船渡:00時07分 0.20m
石巻:00時42分 0.20m
仙台港:01時04分 0.20m
相馬:03時54分 0.20m