今や留学は学生に限らない時代になりつつあります。
6日に紹介するのは保育園留学です。
子どもはもちろん親にも、地域にもメリットがあるといいます。
野原を駆け回る子どもたち。
埼玉・横瀬町の保育園・タテノイトでは、子育て世代を対象にした保育園留学を受け入れています。
元気いっぱいに遊ぶのは川口れおさん(8)と、弟のはれ(4)さん。
神奈川の大都市から、弟は保育園、兄は系列の小学校に2週間留学しています。
「イット!」が取材した日は小学生と保育園児が一緒に過ごす日で、地元の子どもたちとはすぐに打ち解けたといいます。
保育士・山口香織さん:
(最初は)子どもも様子を見ていた感じはあった。昼ごはんを食べた後には“あれ?もうなじんだね”というぐらい打ち解けていた。
保育園では決まったプログラムはなく過ごし方は子ども次第で、お弁当の時間も自分が決めます。
タテノイト代表・舘野繁彦さん:
大人の都合で子どもの遊びを中断したくないと思うので、それぞれの空腹のタイミングでお昼を取ってもらう。
午後2時過ぎ、迎えに来た母親の川口かなさん。
「自然に囲まれた環境で都会ではできない体験をさせたい」という思いから参加を決めたといいます。
保育園留学に参加した川口かなさん:
子どもたちが“明日は何しようかな?”とか、すごく楽しみにするようになって、自分のやりたいことを思う存分やらせてもらえているというのも、すごく良かった。
留学中、川口さん家族は近くのゲストハウス「Lab横瀬」に滞在。
客室があり、共同キッチンで自炊もできます。
保育園留学に参加した川口かなさん:
地域の方とすごく交流ができたり、一緒に住んでいる方がご飯の手伝いをしてくれたり、街と人の距離が近いのをすごく感じた。
全国50の地域で広がる保育園留学での体験をきっかけに、移住する家族も増えています。
一部の自治体では、留学費用の一部をふるさと納税の返礼品で支払うことも可能です。
保育園留学を運営する株式会社キッチハイク代表取締役・山本雅也さんは「ふるさと納税の寄付額が増えることで、保育園の施設が少し改善されたり芝生が張り替えられたり、保育士の先生の給与が少し改善されたりといった成果も出始めている」と話します。
保育園留学で生まれたのびのびとした毎日。
地域とのつながりが新しい生活への一歩になります。