震災から14年6カ月が過ぎた9日、2023年2月に宮城・南三陸町で発見された遺骨が、東日本大震災で行方不明となっていた岩手県山田町の当時6歳の山根捺星さんのものであることが判明した。娘が見つかったことを受け、母親は「帰ってくるまで一人で寂しい思いをしながらいたんだろう。『おかえり』ですよね」と我が子への思いを語った。
14年越しに身元判明…行方不明女児の遺骨見つかる
2023年、宮城・南三陸町で発見された遺骨が、東日本大震災で行方不明となった岩手・山田町の山根捺星(なつせ)さん(当時6)であることが判明したと、震災から14年6カ月が過ぎた9日、宮城県警が発表した。

娘が見つかったことを受け、母親の山根千弓さん(49)は「うれしいですね、やっぱりね。見つからないって諦めていたので」「まさかの連絡でうれしい気持ちとちょっとまだ寂しくなりつつもありますけど」と心境を語りました。

震災当日、祖母と2人で自宅にいた捺星さんは、一緒に避難している途中で津波に流された。
当時、山田町では火災が発生。

捺星さんの母・山根千弓さん:
近くにも近寄れない状態だったので、遠くからただ眺めているだけ。

祖母は助かったが捺星さんは行方不明になっていた。
捺星さんが見つかったことを祖母に伝えたところ…。

捺星さんの母・山根千弓さん:
(祖母は)手を離してしまったからね、やっぱりね、心の中に引っかかるものはずっとあったと思いますよ、たぶん。「よかったよかった」って泣いてましたね。
「捺星おかえり」我が子への思い語る
自閉症で会話が難しいこともあったという捺星さん。

捺星さんの母・山根千弓さん:
やっぱりしゃべれなくても「ママ、ママ」っていうのは言えたので。会いたかったですよね、やっぱりね。帰ってくるまで1人で寂しい思いしながらいたんだろうなって思うと。「おかえり」ですよね、「捺星おかえり」ですよね、本当にね。「がんばったね」っていう感じですかね。
(「イット!」10月10日放送より)