今治城と紅葉の風景から旅が始まる
「今回のお散歩、愛媛県今治市にやってきております」と、赤いセーターに身を包んだ中山明音アナウンサーが語りかける。
スカッと晴れた青空に映える今治城、その周りを彩る紅葉の始まりが、秋の訪れを実感させる風景から「媛さんぽ」が始まった。
今治の新名所「海鮮小屋鱗」で旬の海の幸を堪能
今治城からすぐ近く、今治市天保山町の総合卸売センター内に7月にオープンしたばかりの「海鮮小屋鱗」。渋い看板の古びた建物の中に、意外にも新しいのれんが風になびいていた。
海鮮小屋鱗・秋山翔太店長:
「隣が魚屋さんで、新鮮なものをいち早く届けられるように。看板メニューはやっぱり海鮮丼」
海鮮丼は1500円で、たっぷりの海の幸が堪能できる。

浜焼き鱗カゴ盛りセットや冬の新メニュー鰤しゃぶ定食も登場
中山アナウンサー:
「せっかくなので浜焼きを」
浜焼き鱗カゴ盛りセット(1650円)では瀬戸貝を初めて浜焼きで食べる体験に、「美味しい。旨みすごいですね」と笑顔がこぼれる。
さらに冬の新メニュー「鰤しゃぶ定食」(1980円)も登場。「また1切れの大きいこと」と驚く中山アナは、「油がやっぱり美味しい」と絶賛。
秋山翔太店長:
「年末年始にはお持ち帰りの刺身を提供しようかな」
中山アナウンサー:
「鮮度とか豪快さを目の前で感じられるっていうのは、すごく贅沢な一時ですね」

コロナ禍で中断していた「亥の子」が5年ぶりに復活
今治市大西町紺原地区では、コロナ禍で約5年間中断していた伝統行事「亥の子」が本格的に復活。小学生の男の子8人が参加したこの行事は、地域の絆を再確認する大切な場となっている。
「亥の子の日は楽しすぎてやばいぐらいですよ」と元気いっぱいの子どもたち。一行は2班に分かれて午後4時30分から地域の家々を回り、お礼を渡している。
現在、亥の子は石をつける庭も少なくなったため、各家をまわらず集会所で実施。
こどもたち:
「集会所で石つくんで、よかったら見に来てください」
地元の人も「うれしいねぇ」と大喜び。中には100歳を超える人も、亥の子の復活を喜んで見守る。

ついに「亥の子」が始まる
午後5時30分頃になると、集会所の庭で唄を歌いながら石をつく儀式が始まる。
「亥の子さんという人は、一つ俵をふりまいて、二でにっこりわろて、三でさかずきさしおうて、四つ世の中ええように…」と子どもたちが唄う中、大きな石をついていく。
昨年は雨で石をつけず、今年は久々の本格復活となったため、参加した子どもたち全員がほぼ「初心者」だった。「女の子は参加できんので」と見守る女性は、「孫が初めて大将になったので嬉しくて」と笑顔を見せる。

町の行事に参加することやっぱりいいな
参加した子どもたち:
「今年初めて参加したんですけど、やっぱこういう町の行事に参加することやっぱりいいなと思って、友達がいっぱいおったんで、それも楽しかった」
「みんなで、お菓子配ったりするのが楽しかった」
伝統を守りながらも時代に合わせて変化する「亥の子」。少子化や時代の変化により、他の地域では男女とも参加するところも増えているというが、この紺原地区では男の子のみの伝統を守り続けている。
今治の秋の風物詩と新たな名所を訪ね歩く旅は、地域の伝統と新しい息吹の両方を感じさせる心温まる時間となった。

