笠岡市は市民病院の建て替え計画について、現在の計画では建設後、多額の赤字が続くと見込まれることから、計画を見直すと発表しました。

(笠岡市 栗尾典子市長)
「現在の99床規模での建設ではその後の運営が厳しく、持続可能な病院経営を行うために再検討が必要であるとの判断に至った」

笠岡市は市民病院の老朽化に伴い、総事業費約70億円をかけ、現在の敷地に99床の新しい病棟を建設する計画を進めていて、2027年度の開院を目指し2026年2月の着工を予定していました。

市は、新病棟の建設後の収支計画について、当初開院の翌年を除いて経常損益が黒字になると見込んでいました。しかし、2025年に入って常勤の医師が退職したことなどにより患者数が減少、専門家の指摘を受け収支計画を改めてシミュレーションしたところ、毎年数億円の赤字が発生する見込みであることがわかりました。

(笠岡市 栗尾典子市長)
「市民病院として担っている役割は非常に重要だと思っている。早急に規模を見直して、笠岡市民病院がどうあるべきなのかということをしっかりと検討したうえで、継続していくことを丁寧に説明しなければならない」

市は、年内にも地元の医療機関などと協議する検討会議を立ち上げ、病床数や建設場所なども含めて計画を見直し、今後1、2年のうちに市民病院の方向性を示したいとしています。

岡山放送
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