仙台市青葉区の繁華街で、高校生に暴行を加えて死亡させた罪に問われた男2人の裁判で、被告人質問が始まり、一方の男は「胸ぐらは掴んだが殴っていない」などと改めて起訴内容を否認しました。
住所不定・無職の多田康二被告と佐藤蓮被告は、去年8月1日午前5時ごろ、青葉区国分町の路上で、面識のない17歳の男子高校生の顔を殴って転倒させ、その後も暴行を加えて死亡させたとされています。
初公判で多田被告は、「暴行はしていない」と起訴内容を否認し、佐藤被告は「暴行したのは間違いないが、それが死亡につながったわけではない」と一部否認しました。
11月19日からは暴行を否認している多田被告に対する被告人質問が始まり、弁護側は「多田被告が顔面を1回殴った」とする検察側の主張について質問しました。
これに対し、多田被告はまず、死亡した高校生と「胸ぐらを掴みあっていた」などと話しました。その上で、「佐藤被告に体を引きはがされて後ろを振り返るときに、バコッという音がした」「佐藤被告が殴ったと思った」とし、「自分は殴っていない」と主張しました。
21日は佐藤被告に対する被告人質問も予定されていて、判決は12月3日に言い渡されます。