宮城県気仙沼市の公共工事をめぐる官製談合事件で、11月18日、仙台地方裁判所は市職員と元業者の男に執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。

判決を受けたのは、気仙沼市建設部土木課の道路整備係長・後藤文治被告(48)と、建設コンサルタント会社の元支店長・清水康弘被告(51)です。

判決によりますと、後藤被告はおととし7月、市が発注した道路工事に関する業務の入札をめぐり、ショートメッセージで「設計価格」を清水被告に事前に伝え、工事を落札させたなどとされています。

18日の判決公判で仙台地裁の米満祥人裁判官は、「後藤被告は事業を円滑に進めたいという思いから情報を提供したと述べているが、結果的に入札制度の公平性及び公正性に対する社会の信頼を大きく害した」と指摘したうえで、「被告人両名の刑事責任はいずれも軽視できない」として、後藤被告に懲役1年6カ月、執行猶予3年。清水被告に懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。

これを受けて気仙沼市は、後藤被告を11月18日付けで懲戒免職処分としています。

仙台放送
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