犯罪の被害者や目撃者から犯人の顔の特徴を聞き出し、捜査に活かす似顔絵を描く技術を磨こうと、若手警察官を対象にした講習会が開かれました。
この講習会は、事件捜査で重要な手がかりとなる犯人の似顔絵を正確に描く技術を身に着けようと毎年開かれているもので、今回、30人の若手警察官が参加しました。
参加者は目撃者役と捜査員役の2人1組に分かれ、まず目撃者役が犯人とされる人物の顔を1分間観察して特徴を記憶します。
その後、捜査員役が顔の形や目鼻立ち、髪形などを聞き取り似顔絵を描いてきます。
捜査員役:
(眉毛は)目と離れている?普通の眉毛より…
目撃者訳:
ちょっと離れている。もう少し近いです
制限時間内はわずか30分。どれだけ詳しく情報を聞きだせるかが、似顔絵捜査のポイントです。
Q,難しかった点は?
参加した警察官:
一番は髪の毛が、「短髪」ってどう描けばいいかが分からなくて。描き直したりしながら…。もともと絵は得意じゃないので。いちばんは聞き取りが上手くいかないと、目撃者も説明がしづらい部分もあるので、誘導にならない範囲で聞き出すということの難しさを改めて分かった
講師を務めたのは、全国で7人しかいない警察庁指定の広域技能指導官で、沖縄県警教養課の安里秀明警部補です。これまでに1000人以上の警察官を指導してきました。
県警刑務部教養課 安里秀明 警部補:
我々の捜査というのは、目撃者からの情報がどうしても必用。いわゆる画力、聞き出し技術を学んでいかないといけない。基本的なものを知ってほしいなと
講習会では、地域課の辻太吾巡査長が描いた似顔絵が優秀賞に選ばれました。
地域課 辻太吾 巡査長:
特徴を捉えるということを心掛けて作成しました。身元を特定したり犯人を見つけることで、貢献したいなと思っています
警察によりますと、2025年9月末までに県内で作成された捜査用の似顔絵は52件で、このうち2件が犯人の特定や検挙につながったということです。