テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「3つの寒さ」についてお伝えします。
冬の訪れを感じる日が増えてきましたが、同じ気温でも「今日は風が冷たいな」「なんだか芯から冷える…」など、寒さの感じ方が違うことはありませんか?実は、冬の寒さにはいくつかの種類があるんです。
「冬将軍ブラザーズ」が教える!寒さの3つのタイプ
「今日のポイントはこちらです!」と古山予報士の手描きのイラスト。

「色んな寒さがやってくる! 僕たち冬将軍ブラザーズ!」寒さには大きく分けて3つの種類があるそうです。

1.風冷え(かざびえ)これは、風が体の表面から熱を奪うことで起こる寒さです。一般的に、風速が1m/s強まるごとに、体感温度は1℃下がると言われています。
天気図では、等圧線の間隔が狭いほど風が強くなります。気温の数字以上に寒く感じる日は、この「風冷え」が原因かもしれません。
2.底冷え(そこびえ)これは、地面から熱が逃げていく「放射冷却現象」が原因で起こります。よく晴れて風のない夜から朝にかけて、地面がキンキンに冷えることで、足元からジンジンとくるような寒さを感じます。
3.しけ寒(しけさむ)児玉アナも「しけ寒?」と聞き返すほど、聞き慣れない言葉でした。これは、雨や雪が蒸発するときに、気化熱として体の熱を奪うことで感じる寒さです。
雨が降っていると湿度が高く、ジメジメとした不快な寒さを感じることがありますよね。さらに、日中の気温も上がりにくいのが特徴です。
実際の天気で見る「寒さ」のタイプ
この先、この3種類の寒さが交互にやってくるとのことで、古山予報士がどの日にどのタイプの寒さがやってくるのかを解説しました。

13日(木)は、南の前線などの影響で雨が降る予想でした。このような日は、朝の冷え込みは弱まりますが、そこから日中の気温が上がらず、さらに雨によって体の熱が奪われる「しけ寒」に注意が必要になります。

一方、18日(火)のように、冬型の気圧配置で等圧線の間隔が狭くなる日は、北風が強まるため「風冷え」が厳しくなります。

そして、高気圧に覆われて穏やかに晴れる15日(土)や19日(水)の朝は、放射冷却が強まり「底冷え」が予想されるとのことでした。
同じ「寒い」でも、その原因は様々です。これからの季節、天気予報を見るときは気温の数字だけでなく、風の強さや天気にも注目すると、より的確な服装選びができそうですね。
(テレビ宮崎)
