前かがみが痛かったり、足が上がらない時は腸腰筋を刺激する。
「腸腰筋は、両足の付け根にある鼠径部の裏を通っています。ちょうど真ん中の一点を親指で押すと痛みが和らぎます」
腹横筋は“わき腹プッシュ”
腰を後ろに反るのが痛い時は腹横筋を両脇から刺激する。
「腹横筋を刺激したい時は左右のわき腹に親指の腹を当てて、痛いぐらいの強さで5秒押し続けます。刺激を与えることで筋肉が動くようになり、腰痛が早く治ります。
また腰の可動域も広がるので、運動でのケガも減ります。腰の痛みがなくても毎日刺激することで腰痛やケガの予防になります。ストレッチの一種だと思って1日1回“わき腹プッシュ”をやってみてください」
プロのバレーボール選手などは最大限のパフォーマンスを出すために試合前に必ず“わき腹プッシュ”を実践しているという。
ところで、そもそも腰痛はなぜ起きるのか。
「腰が痛い原因は筋肉が働いていないからです。筋肉は使わないと衰えます。痛いとさらに動かさないので筋肉はますます衰えてしまいます」
高林院長によると、産後の妊婦が腰痛を訴えるのはまさに「腹横筋」の衰えが原因だという。
「腹横筋はお腹を凹ませる筋肉なので、10か月間お腹が大きいと腹横筋は衰えます。それが産後腰痛の原因です」
では忙しい妊婦が腹横筋を鍛え直すにはどうしたら良いのか。
それは赤ちゃんが“お座り”できるようになるためのトレーニングと同じだという。
