7日、衆院予算委員会に臨んだ高市首相だが、委員会直前に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、対応に追われる慌ただしい、初の本格論戦スタートとなった。
野党は、ミサイル対応に追われた高市首相を財政ポピュリズムや物価高対策などで追及。
一方、異例の午前3時からの勉強会については、「秘書官、SP(警護官)さん、ドライバーの方にはご迷惑をかけたと思っている」と陳謝した。
初の本格論戦は“慌ただしい”スタートに
7日の国会では、高市首相が初の本格論戦となる予算委員会に臨んだ。

立憲民主党・本庄政調会長:
財政ポピュリズム(大衆迎合主義)について、総理はどのように認識しているのか。

高市首相:
とにかくお金を配る、お金を配る、お金を配るということで人気を得ようとする無責任なポピュリズム(大衆迎合主義)という意味でございましたら、高市内閣の方針とは違います。
高市首相を厳しく追及する野党。
こうした中、予期せぬ事態が起きた。

高市首相:
すみません。先ほど北朝鮮が弾道ミサイルを発射しました。
高市首相が、総理として初めて臨んだ予算委員会は、慌ただしい雰囲気に包まれた。
着席する前、高市首相は予算委員長に、この一言。
高市首相:
北朝鮮のミサイルが…。

午後の予算委員会が始まる直前の午後0時半過ぎ、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのだ。
せわしなく動く小泉防衛相と質問に立つ自民党の議員が話していたが…。

平前デジタル相:
だから、防衛大臣でしょ。あ、総理でいいんですか。いま小泉さんに聞いてくれと…。

質問に誰が答えるのか、小泉防衛相が高市首相のもとに駆け寄り協議する場面もあった。

高市首相:
先ほど北朝鮮が弾道ミサイルを発射した。安全確認の徹底などを指示致しました。

ミサイル対応に追われた高市首相を野党側は相次いで追及。
立憲民主党のトップバッター本庄政調会長は、物価高対策を巡り、食料品の消費税0%について迫った。
立憲民主党・本庄政調会長:
高市首相も持論が賛成だと理解している。しかし残念なことに、国会での答弁は後ろ向きが続いている。

高市首相:
自分が所属する政党で賛同を得られないこと、いつまでも突き通すわけにはいかない。ただ現在も食料品にかかる消費税率については自民党と維新の会の合意文書の中にも検討が入っている。選択肢として排除するものではない。

立憲民主党・本庄政調会長:
2年間に限り食料品の消費税を対象としないことを視野に法制化につき検討すると(合意文書に)書いてある。法制化につき検討を行うのか、行わないのか。

高市首相:
法制化につき検討を行うというのは(維新との)合意ですので、検討は行います。

立憲民主党・本庄政調会長:
どういう体制で、いつどのように検討する考えですか?そんなに時間ない。

高市首相:
1年もしくはそれ以上かかるものもある。一定の期間がかかるということも考慮した。
立憲民主党・本庄政調会長:
だから早く議論を始めないといけないんじゃないですか。
北海道が地元の立憲民主党の池田議員が取り上げたのは、全国に広がるクマ災害について。

立憲民主党・池田議員:
私がいる北海道のクマはヒグマです。そしてアイヌ語では「キムンカムイ」という山の神という意味。自然とともに共生してきた北海道でも、今は異常な事態です。

高市首相:
本日までに13名が亡くなったと聞いている。国民の安心安全を脅かす深刻な事態と受け止めているので、総力を挙げて対策を講じていく。
異例の「午前3時」からの勉強会を釈明
さらに、こんな追及も出た。

立憲民主党・黒岩議員:
けさ、朝3時から公邸に移られて、レク(説明)を受けたと。省庁の職員の中には、答弁を作成して徹夜の方もいると思う。多くの方に大きな影響を与えた受け止めを。

野党が問題視したのは、予算委員会の準備のための勉強会。
開始時刻が異例の早さの午前3時だったのだ。

高市首相:
役所のレクチャー(説明)は受けていない。答弁書をいただいて、自分で読むということ。(答弁書が)できあがる時間が、おおむね(午前)3時ごろという話を受けて、(午前)3時に公邸に行きました。私がペン入れして直しちゃうものだから、手伝ってくれた秘書官、SP、ドライバーには迷惑をかけた。
予算委員会は週明けも続く。
(「イット!」11月7日放送より)
